第3回プリンセス駅伝感想③(ダイハツ、積水化学) | ☆TVの国からキラキラ☆

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10/22に開催された プリンセス駅伝2017 の感想のつづき

 

3位: ダイハツ (2:22:10)

 

昨年は予選会10位、全日本16位と低迷していた名門が、復調を示す3位入線。

 

昨年に続いて1区を任された 𠮷本ひかり さんが区間賞から7秒差の区間5位と流れを作ったのが大きく、

2区の 久馬悠 さんが一旦13位まで落としてしまったものの

3区のエース 松田瑞生 さんが圧巻の10人抜きを果たし3位に浮上するとあとは安全運転。

4区の 久馬萌 さんは区間20位の苦しい走りだったが順位的には4位で踏みとどまり、

5区の 前田彩里 さんへ。

ケガによる長いブランクを経て海外の小さなロードレースを挟んだだけの状態でどこまでやれるのか

正直なところ走ってみないとわからない面はあったのだが、強烈な向い風の中前傾姿勢でコツコツと

歩を進めていくうちにしっかりと自分のペースをつかんでいったのは天性のレース勘あってこそだろう。

5区スタートの時点では38秒も差があった積水の桑原さん(佛大の後輩)を抜いて3位に浮上した。

終わってみれば区間賞のおまけ付き。見事な復活劇となった。

アンカー6区は高卒3年目を迎えた 竹本香奈子 さん。

知らないうちに随分とたくましくなった印象で、力強い走りで3位のままフィニッシュ。

 

区間2ケタ順位が2人いても主要区間がしっかり走れば3位くらいは入れるという、

駅伝のお手本のようなレース運び。

まだ調整途上の彩里さんがここまで走れたということで、全日本ではシード奪還を通り越して

優勝争いを演じる場面があってもおかしくないだろう。

 

 

 

 

4位: 積水化学 (2:22:37)

 

優勝候補筆頭と目されていながら4位に終わったものの、安定安心のレースぶり。

新ユニがまだしっくりこなかった面は否めないが(笑)、やはり強かった。

 

1区を任されたキャプテンの 森智香子 さんがいきなり区間賞という、申し分ない滑り出し。

膠着状態が最終盤まで続いた大集団の中から残り500mくらいでスパートをかけると

瞬く間にリードを広げ、持ち前のスピードを持続させたまま2区へとつないだ。

積水=森智香子のチーム というイメージになって久しいが、今年は念願の日本選手権チャンピオンにもなり

そのイメージをますます確固たるものとした。

その姿を見て決断したのかどうかはわからないが、今季かぎりでの引退を表明された 尾西美咲 さんが2区。

もともと駅伝(ロードレース)は苦手だと公言されていた尾西さんだが、なかなかどうして2年前の予選会では

1区で区間賞を獲得されているように、からっきしダメなわけではない。

今回もパナの高卒ルーキーに抜かれるという衝撃こそあったものの、区間3位でまとめる熟練の走り。

2位には踏みとどまったまま3区の 松﨑璃子 さんにつないだ。

2年前の予選会も3区を任され、亜由子さんや福士さんもいた豪華メンバーの中で区間6位と好走。

ここも問題なくこなしてはくれたが、先頭のパナソニック堀さんから引き離されてからが

強風の影響もあったのかズルズルいった印象で、順位を4位にまで落としてしまった。

とはいえ区間6位なので、もちろん及第点。

ここで存在感を示したのが、4区に入った高卒ルーキーの 中舎朱音 さん。

2区のパナソニック渡邊さんもそうだったが、若さ溢れる溌剌とした走りが実に気持ちよかった。

区間6位(日本人1位)の素晴らしい走りで3位に浮上した。

5区は、距離の長い区間のスペシャリストともいえる 桑原彩(さやか) さん。

自力から考えても一気に優勝争いに絡んでいくかと思われたのだが、

さすがの桑原さんもこの日の強風の中の単独走には苦しんだ。

終盤明らかにペースを落とし、4位に後退。

とはいえ区間7位で、松﨑さん同様レースの流れを壊すことはなかった。

アンカー6区は、東洋大卒ルーキーの 佐藤早也伽 さん。

なにげに5区→6区は さやかリレー でもあった。

実業団入りして以降、立て続けに5000mの自己ベストを更新し続けて絶好調の佐藤さん。

ここはもう安心安定の走りで、波風立てず4位をキープしたまま淡々とゴールした。

 

1区、3区、5区の主要区間は昨年のクイーンズと同じなのだが、

今回は偶数区間も水準以上の働きをしたので別のチームのような強さを感じた。

全日本では思い切った区間シャッフルもあるかもしれないが、普通に考えれば優勝争いには絡む。