まず、直接の内容の話とは少しずれるが、本の作りに感動させられた。
冒頭の、「頂上駅の雲海」というアルファリゾート・トマムの話で、ゴンドラメンテナンスの仕事中に早朝の山頂からの雲海を見て「お客様にもこの景色を見てほしいなあ、コーヒーを飲んでくつろいでほしいなあ」と思った、というくだりを読み、ページをめくると、見開きで雲海の写真があった。
モノクロームだが、思わず「はっ」とするような写真で、ぐっと引き込まれた...
この本を読む限り、星野リゾートの再生手法のキーワードとしては、「最初に外部を使った綿密な市場調査」「現場によるコンセプトづくり」「顧客満足度重視」となるだろうか。
星野社長がMBAホルダーだけあって、内部調査や市場調査をしてターゲティングをするのは、コンサルティングの常道であり、セオリーに則っていると思う。
重要なのは、現場がそれを踏まえて戦略を考える、ということなんだろうな、と思う。自分たちで議論した結果であれば、コンサルタントが作ってきた戦略を「ふーん」と眺めるよりも、100倍当事者意識が強まるのは明らかである。
大企業だと、全員が参加するわけには行かないので、結局他人が作る、という意味ではコンサルタントでも同じだが、中小企業、特に直接サービスを提供するような業態であれば、議論をうまく導くファシリテーター役がいれば、非常に有効と感じた。
