カランコエとペチュニア | Diary of a Lover

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中村隆宏の手記

冬に咲く花がある。

 

種から育てたペチュニアは二回目の冬だけど咲いている。去年の春からずっと、いまも咲いている。一年草だと思っていたけれど、今年で三年目になる。ベランダの環境が気に入ったようだ。

 

葉挿しで育てたカランコエは初めて咲いている。葉を切り取った元の株よりも早く咲いた。寒さに弱いので、夜は部屋の中へ移動する。葉挿しを繰り返すと、ベランダはカランコエ帝国になる。

 

 

陽光を浴びて、花の色は、色彩のチャンピオンになる。

 

ペチュニアの花は何色と言えばいい?色相は赤と紫の中間だと思う。絵の具での再現は難しそうだ。ベランダ(日常の空間)で目にすると、場違いなくらいに鮮やかだ。

 

カランコエの花は黄色だ。とても明るい。花だけ見ていると季節は春だ。ただ、ベランダを吹き抜ける風は冷たい。しっかり冬を感じさせてくれる。

 

花の色に、たぶん意味はないだろう。でも、花の色を見るものは、花に植物の情動を感じてしまうかもしれない。植物に情動を表出する能力があるとは、思えないけどね。

 

人の目に映ると、花の色は、人の心を覗き込む。