ちょっと実験しまして、
昨日の記事《旅車・春のDIY》充電能力の向上化計画でうまくいかなかったのは
『コンバータの初期不良』という結論になりました。
●mazonに返品依頼をだしました。
■故障?コンバータの昇圧性能を調べる
コンバータの部品規格は
入力電圧:12V(9-14V)
出力電圧:15V±0.25V
となっています。
昨日の自車(セレナ)のシュガライタの電圧は14.2Vでした。
わずか3%オーバーで急激に性能が出なくなるとは思えませんので、
コンバータ単体の性能を調べてみましょうか。
そういえば、むかーし、子たちの自由研究のために使ったケーブルと直流電源がどこにあはず、、
と家探ししましたところ、クローゼットの奥の方に仕舞ってありました。
『直流電源』を中学の理科の実験で使ったとかで、
自由研究のためにオークションで¥6000位で買たんです。
まさか10年以上経ってこんな実験に使うとは。。(笑)
早速接続してみましょう。
入力端子の電圧/電流を変化させながら出力端子側の電圧/電流を計っていきます。
結果はこうなりました。
コンバータの性能的には▲のように入力電圧9V~14Vの時に出力電圧15Vの出力が得られるはず。
しかし、実測では、●(出力端子に負荷無し)や◇(出力端子に負荷有)でした。
入力端子に12V印加しても、出力は11.6V程度です。
基本性能が全く出ていませんよねえ。やられました。
ちなみに、
・負荷有はポータブル電源(Suaoki PS5B)です。
・負荷有の時は印加電圧3V以下ではポータブル電源から逆流しているようで出力端子の電圧が上昇変動します
・負荷有の時は12.5V以上でポータブル電源に充電がなされるため出力電圧がリニアで無くなります。
この結果を伝えて返品手続きをしました。
なお製品コメント11件中4件が不具合報告。
今回の実験結果と同様の不具合報告2件でした。
返品対応1件、3件は放置されているようです。
やっぱり大陸製は。。。
以下は自分用のメモ
■おまけ Suaoki PS5B の充電特性 実測結果
せっかくなのでポータブル電源(Suaoki PS5B)の充電特性を計っておきましょう。
直流電源から直接ポータブル電源の充電ジャックにつなぎ、入力電圧/電流、充電電力(W)を測定します。なお直流電源の制御はCCとCVで。
結果です。
入力電圧(V)と充電電力(W)
12.5V以上で充電がなされます。
入力電流(A)と充電電力(W)
電流量に充電電力が比例してます
■コンバータの電流の検証
ついでに入力側と出力側の電流も計ってみましょう。
あたりまえですが出力側に負荷が無い時は電流は流れませんでした。
なので負荷としてポータブル電源をつないだ状態で測定します。
入力端子に13V強をかけますと、出力端子は12.5V程度になり電流が流れ出します。
流れている電流量は、入力側と出力側でほとんど同じでした。(損出してなさそう)
結局、このコンバータは、電圧も電流も入力から出力に駄々洩れしているだけのようです。
■DCDCコンバータの原理と不具合箇所の推測
昨晩はコンバータ(変圧器)の原理について少し勉強。
変圧器といえば、高校の物理でトランス(1次コイルと2次コイル)を学んだくらいですので。
トランス型(絶縁型)の他に非絶縁型があって、今回のコンバータは後者と思われます。
(昨日書いたように入力側と出力側は絶縁されてない)
原理の説明に使われている図。
真ん中にスイッチング素子(FET)があって、
ONの時間とOFFの時間のDutyで昇圧比を変更できる。
つまりPWM制御などして、
9V→15V(昇圧比1.67倍)も14V→15V(昇圧比1.07倍)を実現するということらしい。
もし、このスイッチング素子が動かなかったらどうなるか。
OFFのまま(下の図)だったら、入力端子から出力端子に電流が駄々洩れになるだけ。
今回の現象に酷似する。
ということでスイッチング素子(FET)の制御が停まっているのではないか=故障と判断。
いつもありがとうございます。
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