キャンカーの概要はネットでもわかります。
いろんなビルダーさんのホームページを見て回りましたが、
どれも似たような感じがしてます。
ビルダーさんってコンセプトでキャンカーを作っているのかを知りたくて
ジャパンキャンカーショーに行ってきました。
今日はビルダーさんの大技で気になったことを記します。
■快適化の技術力
キャンカーをご所有の方々は『快適化』というキーワードを良く使われます。
快適って?
キャンカーは自動車の走る機能に、住宅のような生活する機能を持ち合わせています。
そのどちらにも快適性が求められます。
走る機能の快適性はベース車に大きく依存しますので自動車メーカの責任が大きいように思えます。
一方の『生活する機能』はキャンカーの各ビルダーが作り上げるもので、
快適性はビルダーの技術力に大きく依存します。
生活する機能はまさに住宅と同じです。
快適な住宅と言われてなにをイメージしますか?
○スイハイムの広告には『快適な暮らしを実現する住宅』として気密断熱性能、省エネ性能、遮音・防音性能、防犯性能など10の性能が謳われています。
キャンカーでも、断熱性、省エネ(省電力)の話題をされる方が多く、ビルダーの技術力が問われる所だと思われました。
そこで、今回のキャンカーショーでは、ビルダーの営業の方々にキャンカーの断熱性や省電力への取り組みやアピールを質問して回りました。
断熱性については、新素材を使用しているとかNASAの技術を採用しているというようなお話があり、お~と思うモノの、その素材の独自性や一般材との比較を聞きますと口ごもるビルダーさんも。
資料を要求したところ、冊子を頂けたのは大手のA社だけでした。
■特許取得済みのアクリル二重窓
ビルダーA社さんの冊子の技術アピールコーナの1ページ目には『業界に先駆けてバンコンの窓をアクリル二重窓にして高い断熱性』を得ていると紹介されてます。
しかも特許を取得。すごいですね。気合が入っていますね。
『特許番号5305322』ですか。特許庁のホームページで見てみましょう。
図3です。
いきなりバンコンの絵です。番号が振ってある窓を2重窓にしたいのでしょうか?
図1です。窓の断面図です。48が2重窓のようです。
ちょっと難しいですが中身を読んでみます。
ん?特許のクレームには『2重窓』の語句はありません。
ベース車の窓ガラスを外して、外側から外枠を車のボディに密着させてはめてねじ止めして、内枠を取り付ける。
あまり2重窓と関係ないような。。。どこが凄い技術なのでしょうか?よくわかりません。
外枠をねじ止めせずに接着する、とか、内枠をねじ止めして外枠を取り付けるようにしたら特許回避できますね。
■断熱セラミック塗装
A社の冊子を読み進めましょう。
『JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した断熱技術を応用し、非常に特殊なセラミックを車内に塗装しています』
なんかすごそうです。
パソコンでググります。
日新産業社のガイナというセラミック塗装剤のようですね。
どんな塗料でしょう。
ん?『暑さ対策の遮熱・断熱』
遮熱と断熱の違いが分かってないような説明ですね。
ビルダーA社の冊子に戻ります。
『車内断熱塗装は塗膜表面を特殊なセラミックで覆うように塗膜を形成しており、
このセラミックが効率よく日射を反射し、熱の発生を抑え・・・』
はあ?うちのカミさんを騙せても、レムは騙されませんよ、この説明。
ボディと内装材の間の塗装がどうやって太陽の光を反射するのよ(怒!)
誤植かと思いましたが、?な説明があちこちに。
こりゃわかってないな?
『熱制御の基本』、熱伝導率/熱浸透率/熱拡散率とか日射反射率とか、
数値で示してくれたらはっきりするのに。
自分は学生の頃、熱力学の単位を落としました。
熱力学落第生です。(選択科目で助かった)
そんな自分にもわかるような説明をビルダーさんに求めるのは申し訳なかった気がしてきました。
次回は聞いてきた電力のお話かな。
いつもご訪問ありがとうございます。
お帰りの前に一つをクリックください。