#篆刻 #春秋 #対義語 #朱白文 #小篆 #伝統工芸 #百顆印 | 音型(おんけい)が彫る

音型(おんけい)が彫る

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雨垂れ石を穿つ音型

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勝手気ままなブログです

 

対義語二字熟語百顆印シリーズ、

第9作目は「春秋」です。

時を表す言葉

春と秋。

 

季節を表す言葉であり、

同時に時の流れを表す言葉でもあります。

 

「春秋の彼岸会」と言えば季節を、

「幾春秋を経る」と言えば年月を、

「春秋を重ねる」と言えば年齢を表す。

 

一つの言葉が、

複数の時間の単位を包含している。

 

言葉の奥深さを感じます。

四季の恵み

夏冬も好きなんですけど、

春秋も大好きです。

 

日本に住んでいて本当に良かったと思うのは、

四季があること。

 

春夏秋冬、

それぞれに異なる表情があり、

異なる恵みがあり、

異なる美しさがある。

 

四季があるって最高ですよね。

 

春と秋はどちらも好きだけど、

山の色が強い緑でもりもりしてくる春からパワーをいつももらってる。

 

冬の静けさから一転、

命が溢れ出す季節。

 

芽吹き、

成長し、

世界が緑に染まっていく。

 

その力強さに、

毎年元気をもらっています。

 

一方で、

赤く紅葉したり黄色く登山道を染めて甘い香りを放つ秋にも癒しをもらってる。

 

春の力強さとは違う、

静かな美しさ。

 

燃えるような紅葉、

落ち葉の絨毯、

澄んだ空気。

 

秋の山は、

心を落ち着けてくれます。

 

甲乙はつけらんないですよねぇ💦

春秋時代と縄文時代

そういえば春秋といえば、

キングダムの戦国時代も春秋ですよね。

 

正確には春秋時代の後の戦国時代ですが、

あの時代区分には「春秋」という言葉が使われています。

 

紀元前770年から紀元前403年までが春秋時代、

その後、

紀元前403年から紀元前221年までが戦国時代。

 

中国では、

国が分裂し、

争いが続いていた時代。

 

その頃日本では、

僕の大好きな縄文文明の晩期だったようです。

 

紀元前1000年頃から紀元前300年頃までが縄文時代晩期。

 

ちょうど中国の春秋戦国時代と重なっています。

 

大陸で戦乱が続いていた頃、

日本列島では縄文人たちが独自の文化を育んでいた。

縄文の春秋

縄文の頃の春や秋の山は、

今よりもっと色鮮やかだったのかなぁ〜😆

想像してみるんです。

 

ビルもない、

道路もない、

電線もない。

 

人工的な化学物質もない。

 

ただ自然だけがある世界。

 

その中で迎える春と秋。

 

芽吹く緑は、

今よりもずっと鮮やかだったかもしれない。

 

紅葉は、

今よりもずっと深い色だったかもしれない。

 

空気は澄んでいて、

水は清らかで、

生き物たちの声が山に満ちていた。

 

縄文人たちは、

その中で四季を感じながら生きていた。

 

春には山菜を採り、

秋には木の実を集める。

 

季節の恵みに感謝しながら、

自然と共に暮らしていた。

 

彼らが見ていた春秋の山を、

想像するだけでワクワクします。

もう一度見れるのかなぁ

ビルとか人工的な化学物質とかなくなったら、

もう一度見れるようになるのかなぁ〜

人間が手を加えていない自然。

 

それは、

もう存在しないのかもしれません。

 

でも、

少しずつでも、

自然が回復していく可能性はある。

 

人間が少し謙虚になれば、

自然は驚くほどの回復力を見せてくれる。

 

そんな未来を夢見ながら、

今できることをする。

 

それは、

自然に敬意を払うこと。

 

四季の恵みに感謝すること。

 

そして、

この美しい季節を、

次の世代にも残していくこと。

撃辺の難しさ

今回も朱白文で彫りました。

 

「春」は白文、

「秋」は朱文です。

 

撃辺を入れましたが、

印面向かって右手側が意図的な模様のようになってしまい、

自然にかけたり、

劣化感がなくてちょっと残念な感じになりました。

 

撃辺は難しいですね。

 

狙いすぎると作為的になってしまう。

 

でも狙わないと綺麗すぎて味が出ない。

 

そのバランスがまだ掴めていません。

 

古い印には、

時の流れが刻まれています。

 

欠けたり、

削れたり、

磨り減ったり。

 

その「不完全さ」が、

逆に作品に深みを与える。

 

それを意図的に再現するのが撃辺の技法ですが、

作為的になってしまうと途端に嘘っぽくなる。

 

自然な崩れ方を、

意図的に作る。

 

矛盾しているようですが、

それが撃辺の本質なのかもしれません。

白文と朱文の課題

文字は前回と同じく、

白文は何となく上手くできた感じなんだけど、

朱文の線がうまく出せてないように思います。

 

白文(彫り込む)は調子が良いのに、

朱文(線を残す)が上手くいかない。

 

これは明確な技術的課題ですね。

 

白文は、

彫りたい部分を彫ればいい。

 

力を入れて、

刀を進めて、

石を削り取る。

 

ある意味シンプルです。

 

でも朱文は、

残す線を意識しながら彫らなければならない。

 

彫るのは線の周り。

 

線そのものは彫らない。

 

より高度なコントロールが必要なのかもしれません。

 

「春」は上手くいったのに、

「秋」は納得いかない。

 

この差が、

今の自分の技術レベルを示しています。

印刀を戻してみた

今回は印刀を、

刀匠に作ってもらったものに戻しました。

 

前作「往来」では、

使い慣れた印刀を使ってみました。

 

結果、

「往」は綺麗にできたのに「来」がガタガタに。

 

そこから何かを学んだのかもしれません。

 

今回、

刀匠作の印刀に戻してみたら、

前回より上手くいったように思います。

 

道具によって、

彫り味が変わる。

 

切れ味、

重さ、

バランス、

握りやすさ。

 

すべてが微妙に異なる。

 

その違いを感じ取りながら、

自分に合う道具を見つけていく。

 

この過程も、

百顆印シリーズの楽しみの一つです。

9作品目の到達点

「可否」で始まり、

「乾湿」

「濃淡」

「老若」

「授受」

「玉石」

「内外」

「往来」を経て、

「春秋」へ。

 

9作品を終えて、

残り91個。

 

まだまだ道は長いですが、

一つ一つに意味がある。

 

技術的な課題が見えてきたこと、

道具との対話が深まってきたこと、

そして何より、

言葉と向き合う時間が楽しいこと。

 

春秋。

 

季節を表し、

時を表す言葉。

 

縄文の春秋を想像しながら、

今この瞬間の春秋を刻む。

 

過去と現在が交差する、

不思議な時間でした。

 


制作情報

  • 作品名: 春秋
  • サイズ: 10mm角
  • 書体: 小篆風
  • 技法: 朱白文(春=白文、秋=朱文)
  • 撃辺: あり(意図的な模様になってしまった)
  • 印刀: 刀匠作の印刀
  • シリーズ: 対義語二字熟語百顆印 #09
  • 印影

     

     


YouTube動画

制作過程や完成作品の詳細は、YouTubeでもご覧いただけます。

 

 

これまでの作品もぜひご覧ください。 

第8作「往来」: 

 

 

第7作「内外」: 

 

 

第6作「玉石」: 

 

 

第5作「授受」: 

 

 

第4作「老若」: 

 

 

第3作「濃淡」: 

 

 

第2作「乾湿」: 

 

 

第1作「可否」: 

 

 

 

生成AIさんに作っていただいた画像はこちら

 

一枚の写真に表現してくれるなんて、、、素敵です、、、(^^)/

 

 


 

#篆刻 #春秋 #対義語 #朱白文 #小篆 #伝統工芸 #百顆印