おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックのドクター臼井です。
三重心身クリニックでは一般の保険診療とは別に、カウンセリングも行っております。
通常の保険診療に比べて、定期的、継続的に面接の時間・場所・相手が保証されるのが特徴です。
![臼井卓士のブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20101122/08/drtakujiusui/73/0a/j/t02200044_0664013210873857955.jpg?caw=800)
カウンセリングとは、話すこと―「対話」によるこころのケアのことです。
私は、メンタルヘルスに対しては、医師による診察・薬の処方だけではなく、カウンセリングも大切だと考えている精神科医です。
少し前の記事で、第一印象に関連して言動に影響力を持つ人物によるレッテルの問題や、第一印象は人間の「客観的な情報がなくてもその人について様々な印象を作り上げる能力」のたまものであることから、第一印象にあまり重きを置かない方がよいことをお伝えしました(→過去記事
)。
私たちは初対面の時は意識的にせよ無意識にせよ「どんな人だろう」と想像していることが多いです。それは第一印象は、人と人との出会いにおける出発点の儀式みたいなものだからです。電車や雑踏の中での出会いのように流れていくような人間関係であればそもそも第一印象もあまり重要ではないでしょう。活きた人間関係になっていく・していきたいからこそ「どんな人だろう」と想像するわけです。
ただ第一印象は大切ですが、それだけにとらわれないよう意識することも重要でしょう。
いわゆる「食わず嫌い」の場合、良好なコミュニケーションが成立しませんから相互にとって不幸です。反対に「一目ぼれ」も、全てを美化してしまい欠点が見えていない場合が多くなります。「あばたもえくぼ」ですね。第一印象だけで燃え上がり、事実が見えていないのです。冷静になると反対に今までの良かったものがすべて悪く見えてしまいます。
以前(→過去記事2
)、「選択的注意」について書きましたが、人はどうしても意識の偏りがあり、判断はどうしても選択的に限られた情報に依存したものになりがちです。「恋は盲目」と昔から言いますが、少なくともいろいろな人にも意見を聞きながら、時間をかけてその相手を観察し、関係を続けながら印象を形作っていきたいものです。