自分に自信がないんです~ | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックのドクター臼井ですニコニコ


三重心身クリニックでは一般の保険診療とは別に、カウンセリングも行っております。
通常の保険診療に比べて、定期的、継続的に面接の時間・場所・相手が保証されるのが特徴です。
臼井卓士のブログ
カウンセリングとは、話すこと―「対話」によるこころのケアのことです。
私は、メンタルヘルスに対しては、医師による診察・薬の処方だけではなく、カウンセリングも大切だと考えている精神科医です。


前回は、職場で管理職や責任のある立場の方が後輩などの指導などをする際の相手への伝え方のポイントをいくつか紹介しました(→過去記事 )。


今回はテーマの通り、自信についてです。

たとえば、自分の考えたアイデアを社内で発表する際に「自分のアイデアなんでだめだ」とか、就職活動で「自分にはできることがない」などと感じ、上手くアピールできなかったり、そもそも「何もしない」という方が多くいらっしゃいました。


人に相談すると「自信を持って」「大丈夫だよ」などと言われたそうです。

ではどうやったら自信がつくのでしょう。


あまりにも漠然とした内容です。私はカウンセリングの際、クライアント(来談者)にも考えてもらう手法でカウンセリングを実施していました。もちろん指示的な方法を用いる場合もあるのですが・・・ともあれクライアントに良く問うたのは、「どんな状態になったら、自信があるといえますか?」ということでした。


「○○がひとより上手くできることがあったら」とおっしゃる方がいらっしゃいました。「上手くできる」とはどういう状態でしょう。でも、「そう言われても・・・」と詰まってしまう人のほうが多かったですね。


さておそらく、何か一般の人にも「すごい」と分かってもらいやすい経験があったり、「この資格持っています」というものがあれば良いのかもしれません。


ただ脱線しますが、資格というものは思いのほか自信にはつながらないようです。資格があるだけで「自信があります」という人はほとんどの場合、「うぬぼれ」「勘違い」でしたね。ちなみにこちらのタイプの方はなかなかカウンセリングもうまく使えないようです・・・。


さて本当に「できる」と言えるためには、知識を勉強して資格を取得するだけではなく、いろいろ実務にあたり、嫌なこと、失敗もしながら、「実際に結果を出し、実績を作っていく」必要があります。行動が必要なのです。行動すればいろいろ経験します。つまづくこともたくさんあります。それを乗り越えることが必要なのです。知識や理論は大切ですが、行動しないと自分の活きたスキルにはなりません。活きたスキルはすぐにー数週間や数カ月でーつくはずもありません。


私の経験で恐縮ですが、私は良い先輩に恵まれたと思っています。ある先輩から半ば冗談半分にではありますが「努力」「忍耐」「根性」・・・とよく言われました。言葉の表現は現代の若い人にはなじみにくいものではあるかもしれませんが、要は途中で諦めず、できるようになるまで頑張ることの大切さを教えられたと思います。


たしかにすぐに結果が出ないと不安になったりします。でも、それを乗り越えないと、実績は作れず、結果として自信もつきません。私はカウンセリングでよく「もし~できたらあなたはどうなっているでしょう」とできた時の自分をイメージするようにお伝えしていました。


一生懸命なあなたを周囲が応援してくれます。一生懸命なあなたの姿は共感を生み、応援してくれる人は、必ず出てくるはずです。


カウンセリングなどを通じて、自分のこころや行動の癖に気づくと、職場の人間関係のぎくしゃくが改善し、周囲からもストレスではなくサポートを得られるようになってきます。周囲のサポートはあなたの仕事の結果へも良い影響を与えます。

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