第一印象について~印象はどのようにつくられるのか~ | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックのドクター臼井ですニコニコ


三重心身クリニックでは一般の保険診療とは別に、カウンセリングも行っております。
通常の保険診療に比べて、定期的、継続的に面接の時間・場所・相手が保証されるのが特徴です。


カウンセリングとは、話すこと―「対話」によるこころのケアのことです。
私は、メンタルヘルスに対しては、医師による診察・薬の処方だけではなく、カウンセリングも大切だと考えている精神科医です。

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前回は、第一印象について外見的側面、内面的側面があることがあり両社は不可分であることをお伝えしました。また人間には、特に客観的な情報がなくてもその人について様々な印象を作り上げる能力があることもお伝えしました(→過去記事 )。


では、印象はどのようにして形成されるのでしょうか?
一般には、生活の中でその人とかかわるなかで、その人の言動・行動を観察して、一貫する共通性・特徴を見いだすというのが基本でしょう。
本当にそうでしょうかはてなマーク


前回も少しお伝えしましたが、私たちは1回きりの出会いや観察によってでもその人の印象を作り上げることがよくあります第一印象ファーストインプレッションと呼ぶのでしたね。それはどのようにして成立するのでしょうか。


やはり、目立ちやすい特徴が重要になるでしょう。たとえば、土木現場にスーツ姿の方が時折いらっしゃいますよね。そのような人の特徴はどうしても目立ちます。たとえば「責任のある人なんだなあ」「親会社の人がチェックにでも来ているんだろうか・・・厳しそうだなあ」
しかし、オフィス街にその人がいれば、その同じスーツ姿の人はそれだけでは少しも目立たないでしょう。
私たちはまず意識できる(この場合であれば目に映るもの)手がかりに基づいて印象を形成しやすいと言えるでしょう。


しかもそうした第一印象は長期にわたって持続しやすいのです。たとえば、スーパーで買い物をしている時、「お客さん、その食材を料理するならこの調味料を一緒に買っておくとよいですよ」と笑顔で言われ、「すごく気のきく店員さんだ」というイメージを持つとします。その人がレジで間違いがあったり、遅くて店長さんから叱られているのを見た場合、「いい人なのにかわいそうだ」等と感じてしまう場合があります。実は「できない店員さん」でそのレシピだけは詳しかった人だったのかもしれません。もし最初の出来事がなかったら「できない店員を抱えて店長さんがかわいそうだなあ」と感じたかもしれません。


ともあれ第一印象が持続しやすいものというのは皆さまも日々の生活でよく実感することの一つだと思います。


さて、話題を戻しますが、印象をする手がかりですが、だれもが同じ特徴に注目するのでしょうか。当然そんなことはありません。ある人は外見に注目するでしょうが、ある人は内面に重きを置くかもしれません。また学歴社会的地位経済力などを主眼にする人もいるでしょう。さらに言えば外見の判断といっても視覚より聴覚や嗅覚的特徴に重きを置く人もいます。


つまり第一印象は判断される側だけでなく、判断する人の考え方、思考の枠組み(スキーマとも言います)によっても影響されるといえるのです。


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