神経伝達物質の合成 | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックの臼井卓士ですニコニコ

三重心身クリニックではこころの病やメンタルヘルス不調に対し、お薬の処方をしたり、カウンセリングでの治療も行っていますが、分子整合栄養医学という学問に基づいた、栄養素による治療も行っております。


前回はメンタルヘルス不調の方の食事や栄養の傾向について書きました。さらに感情に関する神経は、「興奮系」「抑制系」「調整系」と分けられ、これらの神経働きのバランスによってこころの状態はいろいろ変化するとお伝えしましたね(→過去記事 )。


こころの働き=脳の働きという視点で考えると、こころや感情が安定している状態というのは、「興奮系」「抑制系」「調整系」の神経がバランスよく機能し、神経伝達物質も適量でバランスよく放出されている状態のことです。


では、脳内神経伝達物質のバランスが崩れるとどうなるのでしょうか。たとえば興奮系の伝達物質が過剰に放出されるとイライラが増します。また調整系(セロトニンが有名)が低下すると、不安や緊張が高まることが多いです。よく人ごみに行くだけで動悸過呼吸になったり混乱状態に陥る人がいます。普通の人ならなんでもない状態でも、調整系の機能が低下していると自律神経の乱れなどが容易に出てしまことがあるのです。


さてその大切な神経伝達物質ですが、実際はどのようなものなのでしょう。特殊な物質、魔法のようなもの・・・・イメージがわきにくい
方も多いのではないでしょうか。筋肉や臓器、皮膚、爪・・・私たちの身体を構成する成分で最も重要なのはタンパク質です。実は神経伝達物質も原料はタンパク質なのです。食事によって体内に取り入れられたタンパク質はトリペプチドアミノ酸という形で吸収され、身体の各部分で必要な形に合成され(タンパク質の生合成)ます。同じように、脳に送られたアミノ酸はいくつかの反応を経て神経伝達物質に合成されます。


長くなるので今日はこのあたりで失礼します。
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