メンタルヘルス不調は栄養にも原因が・・・ | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックの臼井卓士ですニコニコ
三重心身クリニックではこころの病やメンタルヘルス不調に対し、お薬の処方をしたり、カウンセリングでの治療も行っていますが、分子整合栄養医学という学問に基づいた、栄養素による治療も行っております。


さて前回は、新宿溝口クリニックの溝口先生の講演内容から、「特にうつ病やパニック障害に悩む方の95%は食事や栄養に何らかの問題がある」ことをお伝えいたしました。また私たちがいくら食事に気をつけても摂取できる栄養素は減ってしまっている現状もお伝えしましたね。(→過去記事 )。


さて、一般にうつ病やパニック障害などのメンタルヘルス不調というと、「ストレス」をイメージされる方が多いでしょう。環境、対人関係、性格、生い立ち・・・というキーワードも大切でしょう。ですので一般の治療(保険診療やカウンセリングなど)では、栄養や食事に目を向けることがありません。しかし分子整合栄養医学の治療では、カナダのエイブラム・ホッファー博士が診察の際に「あなたは、今まで何を食べてきましたか?」と質問することを以前紹介させていただきました(→過去記事 )が、食事や栄養の問題点を詳細な検査と特別の評価方法で解析します。栄養の問題点は体内の化学反応の乱れとなります。その乱れが病気や不調の原因になりますから、栄養素によりその乱れを解消する方向で治療をしていくのです。


分子整合栄養医学外来をきちんと続けられる方は、全員が症状を改善していかれます。私も精神科の専門医ですから、分子整合栄養医学の治療を臨床に導入するまでは、薬の処方以外では、やはり物事の考え方、ストレス対処技能、環境調整などに治療の重点を置いてきました。分子整合栄養医学外来では性格や環境についてはアプローチしませんが、「元気になり自分が変わってきたのが自覚できる」という人がたくさんいます。前述の溝口先生が、
「あなたのこころは、あなたの食べたものからできている!なぜなら、こころの働きに関わる脳内神経伝達物質は、栄養素によってつくられるからです」
と述べておられました(→過去記事 )が、メンタルヘルス不調に食事や栄養がどれだけ大きい影響を及ぼすのか、日々の臨床(診察)で私は痛感しております。分子整合栄養医学外来では私もクライアントの方に食習慣を必ず尋ねるのですが、うつ病やパニック障害などのメンタルヘルス不調の治療をされている方には共通した傾向がいくつか見られます。
長くなりますので、今日はこのあたりで。

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