友情関係と恋愛2/2 | 精神科医:みえしん院長

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前回 、異性の友人が自分に恋愛感情を持って居心地が悪くなることについて書いてきました。
実は恋愛と友達関係では相手の気持ちではなく、自分自身への意識が異なることが原因でしたね。
また自らへの意識は実は他者の存在があって成立することも書きましたね。
そして友人関係から恋愛感情を持たれた場合に居心地が悪いのは異性に遭遇することで自分の「性」を意識するからでした。
男女の友人であってどちらかが、相手を「異性である」ことを意識したとき、相手の作用でもう一方も「自分の中の性(女性性や男性性)」を意識することになるのです。
そこで問題は、先に意識した方はすでに異性として意識できているので、いわば心の準備ができているのです。しかし意識された側は、まだ心の準備ができていないことも多いかもしれません。
それが居心地の悪さや気まずさの原因になるのです。
男女、どちらが先に意識したかによって若干違いがありますので、以下に分けて書いてみます。
・男性が先に意識した場合
この場合女性にとっては、急に女性として見られている=感覚的には裸の自分に視線が注がれている という人もいるくらいです。いずれにせよ恥ずかしくなったり、みられている意識が強くなるようです。
・女性が先に意識した場合
この場合男性にとっては、急に男性として見られている=感覚的には重荷を背負わされる という負担感が増す人もいるくらいです。自分の収入のことをやけに気にしたり、経済的な重荷感を意識する傾向が強いようです。
女性の場合、自分の中の女性を意識してしまうと、女性の部分が強く感じすぎて、裸のように感じてしまいます。男性の場合経済的な負担感など重荷感のように感じてしまいます。
こんな時は、相手の視線や存在ではなく、異性が現れたことで、「自分への意識」がとても強くなっていることを意識してみてください
なぜなら相手の人は、裸のあなたを見ているのではなく、女性としての価値を見てくれているわけですよね。あなたの経済力を見ているのではなく男性としての魅力を評価してくれているのです。
ぎこちない感じは残ると思いますが、異性からの評価や異性からみた魅力という、今までの友人としての評価とは違うあなたの価値に、光を当ててもらっていると考えてみてください。
またあなたも自分から他の人に、友人としてではない別の評価もしてみてください。たとえば異性として、先輩として、専門家として・・・するといままで友人だった異性から恋愛感情が芽生えた時のあなたの居心地の悪さも変わってくるかもしれませんよ。
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