友情関係と恋愛 | 精神科医:みえしん院長

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友達関係についての記事 を書いたところ、多くの方からご質問いただきました。その中から一つテーマを取り上げてみます。
友達関係と恋愛はどうも相性が悪いようです。たとえば、
・友人と同じ人を意識してしまった
・友達のはずだったが、急に恋愛感情が入ってきて、どう付き合って良いのかわからなくなったり、一緒にいることが居心地が悪くなる
といった御相談をカウンセリングでよくお受けしていました。
今日は後者について少し書いてみますね。
異性の友人が自分に恋愛感情を持って居心地が悪くなるのはどうしてでしょうか?
実は恋愛と友達関係では相手の気持ちではなく、自分自身への意識が異なるのです。
平たく言うと自意識なのですが、日常用語で「自意識過剰」というような使い方で用いる自意識ではありません。本来の「自らを意識する
」とは他者の存在があって成立するものなのです。
ちょっと難しいので、たとえ話をしましょう。
私が三重県人なので三重県人の自意識を例に出します。他県の方はご自分に置き換えてくださいね。三重県出身の人と話している時は自分
が三重県出身なんてことはあえて意識しませんよね。三重県のことを意識するのは他県の人たちの間に入るときや、他県の地元話が出たときでしょう。「三重にはこういうのがあります」など意識が高ぶったり、都会の話題であれば、田舎者と思われないように躍起になるやも

しれません。
こんな風に三重県でないものに遭遇して自分自身を三重県人だと認識するわけです。
友達関係と恋愛感情も同様に考えてみると、
たとえば女性の場合で考えてみますと、友人関係のときは何も意識が無かったのに、恋愛感情では「男性」という自分とは異なるものに遭
遇したことで、自分の中に「女性」という感覚を意識するのです。それが当惑したり居心地の悪さにつながるのです
さて、ではそんな時どのように考えればよいのでしょうか。長くなりますので、次回以降にお伝えしたいと思います。
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