医薬分業から医薬協働へ | 精神科医:みえしん院長

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5月22日(金)は隣接の調剤薬局の運営を行っている、㈱協伸の薬剤師・廣角良治先生と昼食を食べながら最近の医療界の状況、経営に関することや他にもいろいろな相談にも乗っていただきました。
私は薬に関して、医薬品には、二面性があって病気をなおすための「化学物質」と販売して利益をもたらす「商品」しての側面があることを例に挙げながら次のようなことをお話ししました。・・・治療や調剤業務も同様で、「医療行為」「調剤行為」という医療のスペシャリストとしての行為と、サービス業としての側面があります。私はそこをしっかりと認識しないといけないと思っています。高邁な理想を掲げても、経営的裏付けなしには長続きしません。わたしも命を削る思いで日々の経営業務や診療業務をこなしていますから、やはりそれ相応の報酬を得ていきたいですし、経営者としての立場ではクリニックの実績向上は社会への納税などという形でも貢献することができますし、従業員の待遇向上などに直結する最も大切な課題です。
実は診療報酬のたび重なるマイナス改定などで経営環境が悪化しているのは私たちのような小規模の医療機関だけではありません。調剤薬局も同様の影響を受けています。
廣角先生にお願いしたのは 薬剤師の先生は医薬品や健康のスペシャリストですから、その知識を駆使し、さらなるサービスの拡大ができるような取り組みです。
さて皆様は医薬品には「一般用医薬品」「医療用医薬品」があるのはご存知でしょうか?一般の薬局で処方箋なしで買えるお薬は一般用医薬品で、古い薬であったり、効果が弱かったり、意外に思われるかもしれませんが副作用が多いものが多いです。開発が新しく効果がしっかりあり、副作用の少ないお薬は大抵医療用医薬品であり処方箋が必要です。
薬局で気楽に薬剤師さんに聞けるのに病院で医師には質問できないというケースはまだまだ多くあります。医師不足の中、多忙な医師に応える余裕がないというのも関係しているでしょう。薬剤師の先生は医薬品や健康の専門家ですから、薬の使い方などは医師よりも詳しいです。市販薬を買いに来た時も少し薬剤師さんに相談してみてはどうでしょうか。本当に良い薬局なら、あなたの体調に合わせたお薬など相談に乗ってくれますし、医師の診察が必要な場合、医療機関の紹介もしてくれるはずです。
三重心身クリニックは「医薬分業」のみならず「医薬協働」のスタンスで、今後も地域を大切に、よりサービスを拡大していきたいと思います。
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