恋愛に縁が無いんです・・・3/3 | 精神科医:みえしん院長

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恋愛やパートナーの問題は人生においてとても大切なテーマです。そしてそれについて真剣に考え、カウンセラーとも相談をしていくことはとても素敵なことです。
「良い出会いがなかなかなくって・・・」「異性からのアプローチがない」とおっしゃられるクライアント(相談者)の方が、ご自身が知らないうちに結果的に異性と親しくなる機会を自分から逃がしてしまっているところまでお伝えしましたね(過去記事 )。
さてここでちょっと話を変えてみます。皆さまは「隙」というとどんなイメージを持つでしょう。「家具の隙間に雑誌を立てる」、「隙を見て割り込む」、「家事の隙をみてテレビを見る」、「ライバル企業の隙を見て新商品を売り込む」などの表現に代表されるよう、どちらかと言うと無駄なものあるいは、社会的・こころ的には「気の緩み」「油断」といったマイナスの意味をもっているのではないでしょうか。実際、パワハラやセクハラなど相談を受ける場合などには「付け入る隙を与えない」方法をカウンセリングで相談することもあります。
さて「隙」についてのイントロダクションはこれくらいにして、本題に戻ります。
仕事や社会では状況にもよりますが、やはり「気の緩み」はできるだけ避けることが競争社会に生き残り・詐欺などのトラブルを回避するためにも重要でしょう。しかし、家族ではどうでしょう?あるいはあなたの親友とはどうでしょう?あなたにも「こころの隙」がありませんか?おそらくお互いの暗黙の了解の内での「甘え」があり、こころは「隙」も多くなっているのではないでしょうか。
恋愛やパートナーを作ることを積極的に考えている人は、
まず前回の記事 に書いたように「一緒に手伝いましょうか」などのアプローチに対し、
「一人でできますから大丈夫です」「ありがとうございます、これは私の担当ですから・・・」などと遠慮するのを止めてみましょう。お近づきになる機会=「こころの隙」といえます。あなたに少し関心を持っている程度の人だと近づきにくいと感じますし、そもそも声をかけることはとても勇気のいることです。そのふり絞って勇気を出した人にとってはとても辛い対応だからです。
その代わりに
「ありがとうございます。助かります。」
「ありがとうございます。ちょうど困っていたんですよ。」
と言ってみましょう。
これに対して、「人に弱みを見せるようで・・・」と感じる方もいらっしゃるでしょう。そうなのです「相手に近づく機会を与えること」=「こころに隙を作ること」なのです。
映画やドラマでは、何度も何度も劇的なアプローチをしてくれる異性が現れます。何度断られてもへこたれず、恰好よく、さわやかに・・・でも実際の生活では、みんな実生活を抱え、ストレスに囲まれている場合がほとんどです。映画のような期待は持たないことが賢明です。恋愛やパートナーを作りたいと考えている人は、「相手がアプローチできる隙」を持つように心がけてみてください。ずいぶん変わりますよ。

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三重心身クリニックでは専門スタッフによるカウンセリングを実施しております。お薬だけに頼りたくない方、ゆっくりお話を聞いてほしい方はご利用ください。カウンセリングではクライエント(相談されるあなた)のこころを受容・共感的に傾聴し、「後ろから寄り添う」気持ちで、あなたと一緒に答えを見つけます。ストレス相談のみならず、ご自分の恋愛の形を見つけるために活用してみてください。アドバイスもいたしますが、説教ではありません。比較的やんわりとクライエントであるあなた中心のアドバイスをいたします。