コレステロールって悪者なのでしょうか? | 精神科医:みえしん院長

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三重心身クリニックの分子整合栄養医学外来(サプリメント外来)で実践している栄養アプローチは、感冒に対してビタミンCやオリーブ葉エキスを投与するなどある特定の症状に対しての特有の栄養素の選択もありますが基本的には血液検査データを基にして不足している栄養素を選択します。それは様々な疾患や症状の背景には栄養障害が関与しているからです。
血液検査と栄養解析を受けていただいた患者様の中には「細胞膜の障害が強い」と言われた方も多いと思います。今回はそれに関連した内
容です。
私達の身体は細胞で構成されています。細胞膜の障害が強いと言うことは身体全体の機能に障害が起こりやすくなります。細胞膜の主な構
成成分は脂質で、特にコレステロールは細胞の形を保つために必要不可欠の栄養素です。分子整合栄養医学外来での日ごろの診療の印象としては特に若年の患者様で、検査データ上、細胞膜が弱いことが分かる患者様が多いです。そんな方ではコレステロールも低めの方が多いですね。
分子整合栄養医学外来では、細胞膜を丈夫にするために、大きく2つの戦略をとります。
①体内でのコレステロールの合成が活発に行われるように栄養アプローチ。
②フリーラジカルを軽減するような栄養アプローチ
体内でフリーラジカル(活性酸素)は細胞膜上に存在する様々なものを壊してしまうために、重要な働きをもつ酵素やホルモンの効きが低
下してしまうからです。
意外に知られていませんが、特に脳神経細胞はコレステロールの含有量が高くなっています。情報の伝達と、高度に進化した細胞の構造、
特有の機能を高いレベルで維持するためには十分なコレステロールが必要になるのです。
コレステロールは悪者扱いされることが多いですが、実は重要な栄養素です。もちろん単にコレステロールが高いのは健康的とはいえませ
ん。体内でコレステロールが高くなり、とくにLDL-コレステロールが酸化されると動脈硬化の原因となることが知られています。大切なのは、分子整合栄養医学の専門家や十分な栄養学、医学の知識を持った専門家のもとで指導を受けながら健康管理をしていくことです。
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三重心身クリニックは疾患の治療以外に予防医療にも取り組んでいます。
予防医学では心理療法、分子整合栄養医学、音楽療法、睡眠医学などに
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