ビタミンB2 | 精神科医:みえしん院長

精神科医:みえしん院長

精神科医・産業医のブログ!心理学や精神医学、療養の方法から、障害者の結婚相談など障害者のお役に立てるサービス提供をしています。

当院の分子整合栄養医学外来では、脳をはじめとする身体の栄養状態を精密な血液検査により評価し、不足している栄養素を評価し、それを補給することで精神疾患をはじめとする各種病態を改善していく事を目的にしています。


今回はビタミンB2(リボフラビンとも呼びます)についてです。ビタミンB2はエネルギー代謝に関わる水溶性ビタミンの一種です。体内では、活性型リボフラビンであるフラビンモノヌクレオチド(FMN)やフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)に変換され、体内で補酵素()として重要な酵素反応に関わります。ビタミンB2は皮膚や粘膜の機能維持に重要で、不足すると、口内炎や、口唇炎、舌炎や、種々の皮膚炎の原因となります。また白内障や片頭痛に対する効果が種々の研究から明らかになっています。(Cumming, Boehnke, Shoenenなどの報告)
 補酵素(ほこうそ:coenzyme)は、化学反応で酵素が触媒する反応の際の、物質の授受に関係する低分子量の有機化合物のことです。一般に補酵素は酵素が化学反応を行う際の反応の中心となります。補酵素の多くは実はビタミンです。ちなみに以前話題になったコエンザイムQ10も補酵素の1種です


さて、前回も書きましたが、当院ではビタミンB群を複合体(コンプレックス)として処方することが多いですが、それはビタミンB群は複合体として働くからです。分子整合栄養医学外来で、ビタミンB6不足を指摘された方が多いと思いますが、複合体(黄色いカプセルの「NB comp」や「イノシトール・B3」など)を処方しているのはそういう理由からです。ビタミンB群は複合体として働くのでB6だけでは十分ではありません。ビタミンB1、B12や、状態に応じてナイアシンや葉酸などが必要になることもあります。以前にもお伝えしましたが、ビタミンB群はすべての神経伝達物質の体内での合成にも必須で、不足するとうつ症状や睡眠障害に関係します。また脳の情報処理能力にも影響します。受験生のみならず、知的労働をされる方や、PC操作の多い方も積極的に補ってください。