ビタミンB1 | 精神科医:みえしん院長

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当院の分子整合栄養医学外来では、脳をはじめとする身体の栄養状態を精密な血液検査により評価し、不足している栄養素を評価し、それを補給することで精神疾患をはじめとする疾患を改善していく事を目的にしています。
さて、当院ではビタミンB群を複合体(コンプレックス)
として処方することが多いですが、それはビタミンB群は複合体として働くからです。
今日はビタミンB1(チアミンとも呼びます)について書いていきます。ビタミンB1は糖質の代謝や神経
機能の維持にかかわる重要な栄養素です。専門的になりますが、遊離型、チアミン2リン酸、カルバニオン型の3種類が存在します。その中で身体で補酵素として働くのは、活性型であるチアミン2リン酸です。これは各種の酵素の補酵素()として体内で重要な役割を果たしています。
 補酵素(ほこうそ:coenzyme)は、化学反応で酵素が触媒する反応の際の、物質の授受に関係する低分子量の有機化合物のことです。一般に補酵素は酵素が化学反応を行う際の反応の中心となります。補酵素の多くは実はビタミンです。ちなみに以前話題になったコエンザイムQ10も補酵素の1種です。


当院の分子整合栄養医学外来で、ビタミンB6不足を指摘された方が多いと思いますが、ビタミンB群は複合体として働くのでB6だけでは十分ではありません。複合体としてB1、B2、B12、ナイアシンなどと複合体として摂取をしましょう。以前にもお伝えしましたが、ビタミンB群はすべての神経伝達物質の体内での合成にも必須で、不足するとうつ症状や睡眠障害に関係します。また脳の情報処理能力にも影響します。受験生のみならず、知的労働をされる方や、PC操作の多い方も積極的に補ってください。