最近のうつ病 | 精神科医:みえしん院長

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うつ病は10人に2人が一生のうちには一度はかかるありふれた病気です。近年では、国や様々な機関やメディアなどの啓発により、広く知られるようになってきました。三重県でも精神科クリニックが増え、多くの人が気軽にうつ病の治療を受けられるようになってきています。
前回述べましたが、最近では軽症のものも増えてきています。軽いうつ症状が遷延し、憂うつな気分やだるさ、億劫感、生活リズムの乱れなどが何カ月も続く人がいます。
この「症状の軽さ」がくせ者で、実際には本人はつらい思いをしています。イライラが高じたり、落ち着かなかったり、食欲がコントロールできなかったり(食欲が減るだけでなく増えることもあります)、昼夜逆転した生活に苦しんでいる人もいます。
このタイプの最近みられることの多いうつ病は若い人に多いですが、40~50代の中高年の方でも見られます。「軽い」症状の故、周囲からは甘えているとレッテルをはられることも多いようです。いずれにせよお薬などによる治療が必要です。