彼は、45リットル用のゴミ袋に満タンのお菓子を引きづる様に持って歩いていた。

「ちょっと、すごいじゃん瀨それっ…」

私たちは、顔を見合わせた…
まさか…同じ家に二回以上行く掟破り作戦に出たんじゃないかって…淲
(たまに、掟破りをやる不届き者がいるが大抵は、
「○○くん、さっきも来たよね?」とバレてしまう。わたしら子供の信用問題にかかわる為、みんなに嫌われる行為でR)

すると、みきちゃんが代表して…

「まさか…山口(彼の名前)、掟破りしてないよね…?」

すると…

「するわけないじゃん」

と堂々と言い返してきた。
聞くところによると、夕方5時からまわっているとのこと…

「5時…?すっげぇ~瀨」


まず、夕飯を食べずに家を出て、自転車で出発し校区内の一番遠い家からスタート…家という家をほとんどまわっているらしい。

「ほほぅ」
感心する声。

「山口、日頃ボォーっとしてるけど、やる時はやるな~」
と尊敬?した。
わたしらも来年は、この作戦で行こうとかたく誓ったのであった。
名付けて山口作戦!(笑)

いつも、だいたいまわるルートが決まっていて、ちょっと疲れて小腹も空いた頃…菅原靴店にやってくる。店の前には、

『十五夜さんは、裏にまわって下さい』
と張り紙がはってある。
裏に行くと、テーブルの上にラップに包まれた栗ご飯がたくさん置いてあり、

『栗ご飯どうぞ』
と書かれたメモが置いてある。
奥にベンチがあって、目の前のちっちゃなテーブルの上にススキとお団子が飾ってあって、月が見える様にセッティングされている。
そこで、食べる栗ご飯がまた最高にうまかったな。

意味は、わからないけど…

「風流だねぇ…」
「うん、風流だ」
などと、口ばしるのがいつものお約束(笑)
菅原靴店の栗ご飯が、うまいって噂は学校でもかなり有名だった。

隣りの針灸院に行き学校の前を通りすぎ…折り返し地点。
この先の自動車工場に行くのが、いつも変な汗を出させドキドキする緊張の瞬間だった…。
つづく

子供の頃、私の街では…十五夜の夜に『十五夜くださ~い』と一軒一軒まわってお菓子を貰ってまわるという夢の様なイベントがあった。
まさに、ハロウィン…?
その日だけは、夜九時まで、子供だけで歩くことが許されていて、
親は、自分の家に来る子供たちの世話に追われていた。

今の物騒な世の中じゃ考えられないけど…
その頃は、誘拐とか事件に巻き込まれるかも…なんてまったく想像もしてなかった。

学校でもその日は朝からその話題で持ち切りで仲良しの友達と、どこで何時に待ち合わせするか決めて帰る。
夕飯を食べ終わった後、でっかいビニールを手に待ち合わせ場所に集合。
一年中で一番ドキドキワクワクする夜だったな…。

夜の街は、たくさんの子供たちで溢れかえっていて、まさに『こどもの夢の国』状態…キラキラキラキラキラキラキラキラ

一軒づつ、
「十五夜くださ~い」
って言いながらまわる。
中からお菓子をもったおばさんが出て来て、

「はい、どうぞ。気をつけてね」

などと言われ、

「はーい!ありがとうございます」
と挨拶する。

袋の中のお菓子がどんどん増えていくのがうれしくて仕方なかった。

ガム、棒付きキャンディ、チロルチョコ、ベビースターラーメン、ラムネ…もうウキウキだったな煜

さすがに、お菓子屋さんは一般家庭よりバージョンをアップさせた物である事は、承知の沙汰で…
先に行った人から、
「今年は、缶ジュースだったよ」

「あそこのスーパーは袋のお菓子だったよ。いっぱい種類があるから早く行った方が良いよ」

などの情報交換をしっかり忘れずにやっていた…(笑)

その日だけは、話した事ない人も、意地悪な高学年も…そんなの関係なく…まさに、無礼講煜
変に横の連帯感すら感じる不思議な夜だった。

そんな中、いくらガキだとは言え、子供ながらに思いやりや気使いがあって

「山本さん家は、おじちゃんが病気みたいだから、今年は十五夜やってないみたいだよ」
など聞くと…
静かに通る様に心がける事、騒ぐ人を注意する事は、次に来る人たちに暗黙の了解的に伝わって行くのであった。

一時間ほど、まわっているとかなりの量になるが、途中であった男子の袋に度肝を抜かれた瀨

いったい…?

つづく…

私は、昔から男子は、『あじが大事』だと思うので、彼氏を友達に紹介するたびに…

「本当、いつも思うけど…面食いじゃないよね」

などと、失礼な言葉をあびせられて来た(笑)

私にとっては、良い男なんだけど…

と反論したところで、

「どこが良いの?」

などと、返されるのは当たり前で…
あまりに言われるので、私の目は、変なのか…とまじに考えたことすらある。

確かに、良いっ~って思うところが少し人と違う気がするが…あせる

雰囲気重視

でも、顔もなんでも良いわけじゃなく…

好きな加減ってのは、ありますよ。私にだって(笑)
そんなこんなで、元彼たちの名誉の為に反論させていただきますが…

女子って、イケメンみたいに姿・形が整った男子に対して、採点基準が厳しくないですか?

見た目に100点だから、こうじゃなきゃいけないと勝手に思い込んでしまう。
少しでも違うと、減点していく。

例えば…

意外に冷たいとか、ケチだとか、思いやりがないなどを減点していくのです。

外見がそうでもないと、最初の点数からしてあまり期待してないもんだから、逆に…
意外に優しいとか、思いやりがある、声が良いとか…少しでもプラスにしょうとする。

人間、プラスにした事は すごく足した気がするもんで…逆に減った事は、すごくマイナスした様な気分になる。
総合してあまり変わらなかったとしても、するめがモテるのは、そこなんじゃないでしょうか…。

つまり、やっぱり 『味が大事』って事です。

って話を友達にしたが…

「あんたのは、採点レベルの問題じゃないから…」

って……

あえなく、撃沈されたのであった(笑)