『お菓子禁止令』という恐ろしい条例が出されたのは、十五夜という夢の様なイベントの一週間後であった。

毎日、貰ったお菓子を食べまくり夢のような日々を送っていた頃…

どこに行くにもお菓子といっしょ。
甘いの(チョコやビスケット)とショッパイの(スナック菓子)とを交互にいただき、中休みにキャンディをジュースがわりに…

口にいれる最高のパターンは、甘いのショッパイの甘いのショッパイのショッパイの甘いの…(笑)


至福の日々を送っていたある日、親戚の家にお使いを頼まれた私…。

届けものを渡して帰ろうとする私におばさんが言った…

「せっかく来たんだから、遊んで行ったら?ケーキあるよ」


なぬ?
ケーキ?

食べずに帰るような勿体ない事しません。


ですが…ただひとつ気になる事が…

ここん家のおじさんは、非常に恐いおっさんで…
私の天敵、歯医者さんにお勤めの悪魔のような人(笑)

わたしら、いとこの中で、悪魔とか鬼などと呼ばれていて(笑)

ここの家で遊んでいても、悪魔が帰宅したら窓から逃げ帰る…たまに、おばあちゃんが親切に、

「ほらっ悪魔が帰って来たよ(笑)」

なんて教えてくれて、慌てて逃げ帰る私らを見て大笑いしていた。

そんな悪魔も、まだ帰って来ないだろうと安心してケーキをいただく事にした私。

「あ~おいしかった。ごちそうさま」

って言ったら…

「いつもおいしそうに食べるね」

なんておばさんに褒められ?て…

いやいや…
それほどでも…(照)

「ちょっと買い物してくるから、待ってて?おかあさんに渡したい物あるから…」

と言われ、ケーキまでいただいて…おまけに褒められて上機嫌の私は、
「うん煜待ってる。ごゆっくりどうぞ(笑)」

とおばさん家で留守番。

人ん家って、暇である…

持って来たポッキーをチョコだけ舐めて棒だけにしてみたり…

高速食いしたり…(前歯でリスの真似して口に押し込むわざ)

チョコをらせん状に残して…眺める(前歯でポッキーをおさえ、そのまま回しながららせん状にはがしていくわざ)

などをやりながら…おばさん、まだかな?
と窓の外を見る…

ん?……あせる
車……瀨

さっきまでなかった悪魔の車…瀨瀨瀨


つづく…
十五夜さんの次の日は、学校から帰ってお菓子の仕分けっていう楽しい仕事が待っていた。
袋を逆さまにして部屋中に広げる…まさにお菓子の海煜
バタフライなんかやってみたいとこだが…泳ぎたい気持ちをぐっと抑え…仕分け開始。

チョコとキャンディとスナック菓子を別々の箱にいれて、いったいいつまで食べ続けられるんだろう…なんて空想にひたる…幸せドキドキ

お父さんが仕事から帰ってきて…

「おぉっ、今回はすごいね瀨」

などと言われるのが、うれしくて(笑)

「これ、二つあるからあげる。お母さんも良かったらどうぞ!」

なんて事を言ってみたりして…椀飯振る舞い…
気分は、『お菓子の大富豪』状態キラキラ

と…果てしなくお菓子を食べ続ける日々は続くのであった…
の、はずなのに…
学校へ行ってる時以外は、あちこちでお菓子を食べまくっていた為、夕飯が食べれなくなり…

『お菓子禁止令』という恐ろしい条例が定められた

なぜじゃ~( ̄□ ̄;)



自動車工場が近付くにつれ、いつもドキドキした。

工場の前は、シャッターが開いていて前に長テーブルが置いてあり、そこに子供たちが群がっていた。

いつもの風景…

すると、私に気付いたおじさんが、
「あら、○○ちゃん(私)は、お父さんにお世話になってるから…ちょっと待ってて」

と隣りのお菓子屋さんに走る…

その間、数人が待たされる事となり…

おじさんは、かなりバージョンをアップされたお菓子を手に戻ってくる。

ニコニコしながら、私へ…

みんなは、

「あ~それがいい、それがいい~」
とそのお菓子に群がり、おじさんは
「はいはい~いいからいいから…」
って感じにそのお菓子は、私の元へ届けられるのであった…

その後は、ご想像通り…

「あ~一人だけずるい~」

などの言葉が浴びせられる。

これも、いつもの風景であった。

学校へ行っても、数日はずるい人扱いをされ、食べ物の恨みは激しいって事を学んだ(笑)

誰も悪くないし、実にありがたい話…
そう…ありがたい…
ありがたい?…
いや、ありがたいんだ!
と自分に言い聞かせた。

そのお菓子は、袋の中で申し訳なさそうにしていた。
が、しかし…
かなりの存在感であるがゆえに…
会う人会う人に

「あ~それどこで貰ったの?どこ?どこ?」

と騒がれ、これ以上触れないでいただきたい私の願いとは裏腹な結果となってしまうのだったあせる

二時間ほど歩くと、袋もいっぱいになり家に帰宅。

夜食を食べながら、母に一部始終を話てると…

「十五夜くださ~い」

母と顔を見合わせて…

「まだまってる子がいるね…もうすぐ11時になるのにね」

と話しながら、玄関に行くと…

山口が、立っていた瀨…

母が、お菓子を渡しながら…

「こんな遅くまでまわってるの?送って行こうか?」
山口は、

「いえ、大丈夫です。自転車で来てるので…」

と振り返った自転車には、あのゴミ袋が二つ満タンになっていた…

すっげぇ~瀨
恐るべし山口…瀨

その執念には恐れ入った…

来年は、この作戦だ!と友達で計画を立てたが…
遅くまで周ってる子供がいるって噂になり…七時から九時以外は禁止。自分の町内だけ。 との決まりが出来て、山口作戦の計画は達成される前に幕をとじたのであった…

山口…渹