子供の頃、私の街では…十五夜の夜に『十五夜くださ~い』と一軒一軒まわってお菓子を貰ってまわるという夢の様なイベントがあった。
まさに、ハロウィン…?
その日だけは、夜九時まで、子供だけで歩くことが許されていて、
親は、自分の家に来る子供たちの世話に追われていた。

今の物騒な世の中じゃ考えられないけど…
その頃は、誘拐とか事件に巻き込まれるかも…なんてまったく想像もしてなかった。

学校でもその日は朝からその話題で持ち切りで仲良しの友達と、どこで何時に待ち合わせするか決めて帰る。
夕飯を食べ終わった後、でっかいビニールを手に待ち合わせ場所に集合。
一年中で一番ドキドキワクワクする夜だったな…。

夜の街は、たくさんの子供たちで溢れかえっていて、まさに『こどもの夢の国』状態…キラキラキラキラキラキラキラキラ

一軒づつ、
「十五夜くださ~い」
って言いながらまわる。
中からお菓子をもったおばさんが出て来て、

「はい、どうぞ。気をつけてね」

などと言われ、

「はーい!ありがとうございます」
と挨拶する。

袋の中のお菓子がどんどん増えていくのがうれしくて仕方なかった。

ガム、棒付きキャンディ、チロルチョコ、ベビースターラーメン、ラムネ…もうウキウキだったな煜

さすがに、お菓子屋さんは一般家庭よりバージョンをアップさせた物である事は、承知の沙汰で…
先に行った人から、
「今年は、缶ジュースだったよ」

「あそこのスーパーは袋のお菓子だったよ。いっぱい種類があるから早く行った方が良いよ」

などの情報交換をしっかり忘れずにやっていた…(笑)

その日だけは、話した事ない人も、意地悪な高学年も…そんなの関係なく…まさに、無礼講煜
変に横の連帯感すら感じる不思議な夜だった。

そんな中、いくらガキだとは言え、子供ながらに思いやりや気使いがあって

「山本さん家は、おじちゃんが病気みたいだから、今年は十五夜やってないみたいだよ」
など聞くと…
静かに通る様に心がける事、騒ぐ人を注意する事は、次に来る人たちに暗黙の了解的に伝わって行くのであった。

一時間ほど、まわっているとかなりの量になるが、途中であった男子の袋に度肝を抜かれた瀨

いったい…?

つづく…