溜まりに溜まっている患者さんアンケート。
患者さんからは週に1回でもいいからブログで紹介してほしいとお願いされています。
だから頑張って週に1記事は書くようにしています。
カルテを確認しながらでないと書けないため、診療所に居る時にしか記事が書けません。
ちょっとスケジュール的に無理な場合もありますがご了承ください
今日は最近もらったアンケート用紙をご紹介。
裂肛の50代女性のアンケートです↓
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この患者さんは切れては治り、治ってはまた切れて・・・の繰り返す切れ痔(裂肛)でした。
排便は毎日あります。
しかも1日2回出ます。
でも出始めがいつも硬く、出したあともいつも肛門に便が残っているような感覚がありました。
食事をすると便意がくるけれど、勤務中はトイレに行けません。
診察すると便が残っていました。
今日は排便してきたのに・・・です。
典型的な出残り便秘です。
残った便は直腸から水分が吸収され、どんどん硬くなります。
それを翌日に持ち越せば、一晩寝かせて熟成した便はさらに硬く古くなります。
まさしく肛門に便が挟まった状態の患者さんも多いです。
翌日には奥から新しい便がおりてくるので、便を出す時には出始めは昨日の出残り便、奥は今日の出来たてホヤホヤの便という「便の2段積み」状態となります。
出始めの硬い便で肛門が切れます。
そしてそのあとから新しいやわらかい便が出て来ます。
また出し残すと残った便が傷に付きます。
そうすると切れ痔(裂肛)が治らない。
便まみれの肛門にボラギノールや病院でもらった注入軟膏を入れても治るわけがありません。
どうせ使うなら肛門の中の便を出し切ってキレイにしてから使えばいいのに、みんな出口の便に気付いてないからせっかく使った薬が無駄になる。
そもそも便をちゃんと出せば薬なんて要らない。
うちの診療所では注入軟膏を出すことは滅多にありません。
薬ではないただの軟膏を塗ってもらっていますが、それだけで切れ痔(裂肛)は治ります。
軟膏も手作りです。
添加物も何も入れてません↓
肛門が狭くなければ切れ痔(裂肛)は2週間で完治して通院が終了します。
この患者さんも2回目の通院で完治終了しました。
でも・・・
切れ痔(裂肛)は治っても出口の便秘は治っていません。
だから出残り便秘の治療は患者さんの生活の中でずーっと続けてもらわなければなりません。
痔は間違った排泄の結果なので、「わーい!やったー!痔が治ったー!」と言って坐薬をやめると、またすぐに切れ痔(裂肛)になるでしょう。
そうならないために坐薬は続ける必要があります。
幸い、坐薬は炭酸ガスを固めただけの発泡剤なので「薬」ではありません。
妊婦さんも使えます。
だから安心して続けて下さい。
坐薬を入れないと便が出ない肛門になったりしませんので
時々、坐薬が癖になるんじゃないかって心配する患者さんがおられるのですが、よーく考えてみて。
癖になってるのは坐薬じゃなくて、便を出し残すこと。
その残しグセが治れば座薬は必要なくなります。
そもそも坐薬が必要な肛門にしてしまったのです。
本来なら自分の力で全部出し切れないといけないのに、便意を我慢することによって「ちゃんと便を出せない肛門」にしてしまった。
だから自分の力で全部出し切れるようになったら坐薬は要りません。
そうなるまでどれくらいかかるのかは個人差があります。
便を残して、便を肛門に溜めて生きてきた年数だけかかると思って気長に使って下さい。
肛門の感覚が元に戻って、排便機能が上がってくれば必要なくなってきます
坐薬は出口の歯磨きみたいなもの。
入口である口は毎日歯磨きしたりうがいをしてキレイにしてるでしょう?
出口の肛門にも同じことをしてあげればいいだけ
是非とも出口の歯磨き習慣、続けて下さいね
患者さんのリクエストで復活させた
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