病院やクリニックにもよると思うのですが、手術ノルマや入院ノルマがあって、手術や入院をたくさん取った医師が評価されるシステムで人事評価をしているところがあります。
私の大学の後輩外科医が某病院の分院クリニックの院長をしていたのですが、退職するにあたり飲みに行ったのですが、手術ノルマがつらくで今の仕事を辞めることにしたと言うのです。
手術適応は当然、医学的理由によって決められるのが普通ですし、それが医療のあるべき姿です。
入院も同様です。
「ノルマ」を課すこと自体おかしいです。
そこで医療現場で何が起こったのか?
癌かどうか微妙な症例を全部「癌」と診断すれば手術は増やせる、検査や点滴など理由をつけて入院させれば自分のポイントが上がる。
そんな医学的理由とは全く関係の無いところで手術や入院が増えていったそうです。
病院の収益は上がりました。
勤務医の評価は手術と入院をどれだけ取ったか、病院の売上げにどれだけ貢献したかで決められたそうです。
皆、こぞって手術や入院を取りまくり、「こんなん、おかしいやろ?」と思いながら、良心の呵責を感じながら診療をするのが辛くなって、精神的に病んでしまったと
「何やってんやろ・・・俺・・・」と思って退職を決意したら気が晴れてうつ病も治ったそうです。
勤務医はまじめに良心的に医療をやっているもの・・・と思っていただけにショックでした
そんな「ノルマ」や「インセンティブ」は医療に持ち込んではいけないこと。
医師掲示板にそんな話が話題になっていたので一部抜粋してシェア。
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私の病院では入院させると10000円のインセンティブが与えられます。
それをいいことに何でもかんでも入院させて翌日紹介。。
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それはかなり倫理的に問題のある運用ですね…。
本来、入院の判断は患者の病状に基づくべきなのに、インセンティブ目的で不必要な入院を増やすのはモラルに反しますし、医療資源の無駄遣いにもつながります。
医療の現場では経営上のインセンティブが導入されることはありますが、それが患者の利益よりも病院側の収益を優先する形になると、本末転倒です。
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売上第一主義はスタッフの疲弊と患者離れをひき起こして長く続かないのは歴史的にも明らかなはずです。
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まともな意見を書いている先生が多くてホットしました。
また別のスレッドでこんなことを書いている先生がおられました。
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我々の仕事は85%が公的資金(保険料、税金)で賄われており、自費診療以外は保険診療という制約の中で対応する必要があります。
原則は保険医療養担当規則にあり、加えてそれぞれの地域の審査会による方針・傾向にも配慮する必要があります。
ルールを逸脱しているにも関わらず漫然と継続されている診療に出会った場合は、「保険では認められていないものなので中止します。自費診療であればそれなりの対応が可能ですが高額になり、混合診療不可なので全て自費となります」と伝えます。
医師にも様々な考え方があってルールを無視して(ばれないように)診療を継続する例も見受けられますが、公金を用いて診療を行うという立場上、私はルールを重視する立場を取ります。
患者が減れば減収につながるというプレッシャーは確かにあるのですが、皆が同様の対応を取るようにしてゆく事が患者移動を抑制する事にもつながります。
医師会での対応も必要ですね。
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保険診療は国の請負事業をやっているようなもの。
だからある意味、保険診療に従事している医師や看護師などの医療従事者は公務員に近い立場とも言える。
例えば診療に1万円かかったとして、患者さんが窓口で支払うのは3割負担だと3千円です。
残りの7千円は国から医療機関に支払われます。
その原資は私たち国民が払った健康保険料。
つまり公金です。
だから現場の医療機関が「儲けよう」とすることは「公金チューチュー」しているのと同じ。
限られた財源です。
皆がルールを守って大切に使わなければどんどんお金がかかり足りなくなっていきます。
足りなくなったら国民の負担料を増やそうとします。
結局、どんどん天引きされて手取り収入が減るわけです。
国民が平等に、どこに行っても標準治療が受けられるようにと作られた国民皆保険制度。
それを医療側も国民側も大切に使わなければなりません。
また最近は「国民」ではない外国人に健康保険を付与していますね。
これをあてにしてわざわざ日本に入ってくる隣国の人たちも多いです。
息子と娘が救急外来や当直で「外国人と生保ばっかり」と言っていましたが、私たち国民が汗水流して働いて稼いだお金を、こんなところに使われちゃあ、たまったもんではありません。
制度自体を無くすことは無理でも、運用の仕方を考え直す時期に来ていると思います。
このままだと医療費はどんどん増えて医療貧乏になってしまいます。
こちらのポストと動画も是非ご覧下さい↓
この記事にその理由が全て書いてあります。
— 森田洋之@医師・community Dr./医療経済ジャーナリスト/「医療」から暮らしを守る/音楽家 (@MNHR_Labo) February 8, 2024
↓
やっぱり日本の医療は「儲けすぎ」である…現役医師が「医療はもっと身を切る改革に挑むべき」というワケhttps://t.co/MEv7WG9H8u
「診療報酬(1回の受診単価)」を5.5%下げたとしても、医療機関はその分「回数を増やす」ことで簡単に回収できる。 https://t.co/O70nbzXhQp
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