診療所の患者さんにはおなじみのイベルメクチン。
多くの人が処方を希望され、年明けからコロナ治療に、そしてワクチン後遺症治療に大活躍をしてくれています。
年明けから処方し始め、延べ300人くらいの人に使ってきました。
処方錠数は5000錠を超えています。
オミクロンが猛威を振るった1月2月、8月はワクチン接種の有無にかかわらず多くの患者さんが感染し、感謝のメールやお電話をたくさん頂きました。
イベルメクチンをお守り代わりに手元に持っていて助かった
すぐに飲んだから翌日には解熱してラクになった
後遺症も何も残さずに治った
そんな報告をわざわざ頂きました。
そしてワクチン後遺症の患者さんからも非常に喜ばれました。
数枚に及ぶレポートを提出して下さった患者さんもおられ、以前ブログで書きました。
イベルメクチンは確かに患者さんを治している。
それは服用した人はちゃんと分かっている。
世間の評価がどうであっても。
先日、イベルメクチンの第III相臨床試験結果が出ました。
残念ながらプラセボ群と比較して有効性は見出されませんでした。
そこで治験内容について調べてみると・・・
今回の治験は
・デルタ株用に作ったプロトコルであること
・投与量が200μg/㎏と容量が少なすぎること
・投与量も投与開始時期もバラバラで、発症してから4〜5日経ってから服用した症例も多かったこと
が分かりました。
感染性のあるウイルスは発症の1週間前後にしか存在しません。
特にオミクロンはその期間が短く、発症から3日目になると感染性のあるウィルスはもう存在していない。
発症してから3日以上経ってイベルメクチンを投与したところで、ウイルスが居ないワケだから効果を発揮できなくて当然。
発症当日に服用しなければ意味がない。
そういった意味でヘルペスウイルスの治療とよく似ている。
ヘルペスウイルスの治療はスピードが命。
発症してから時間が経過すると抗ウイルス薬の効き目が悪くなる。
だから発症してから5日以内の投与が推奨されていて、それ以降に投薬しても効果が期待しにくい。
イベルメクチンもそれと同じ。
発症してから数日経って、感染性のあるウイルスが居なくなった状態で投与しても当然何も変わらない。
抗ウイルス作用のある薬剤を、ウイルスが居なくなってから使っても効果が期待できないのは当然のこと。
発症当日に服用していたならば結果は変わったでしょう。
診療所では予防的内服を希望される患者さんも多く、常に手元に一定数のイベルメクチンを患者さんが所持している状況でした。
感染が分かった時点で即内服。
感染性ウイルスが最も多く存在する時期に十分量を投与したからか、翌日には解熱した症例が多かったです。
イベルメクチンで治療した患者さんからメールでわざわざ次のようなメッセージを頂きました。
「コロナ治療薬の有効性見出せず」となってしまい残念に思います。
おそらく、オミクロン株では毒性が弱い為に明らかな有効性が見出せず、デルタ株の時でしたら有効性が見出せた可能性があったのではないかと思います。
鋭い分析ですね。
診療所の患者さんたちは分かっています。
イベルメクチンがどれほど効果があったかを。
毎日服用し続けても何も起こらず安全な薬であることを。
治験結果を残念がっている患者さんが言われました。
「でもね、治験で効果ありってなるとイベルメクチンが売り切れて手に入りにくくなったら困るから良かったかも!良さを分かっている人だけ飲んでたらいいんだから。否定する人にわざわざ勧める必要もない。」
と。
それにしてもTwitterを含めSNSでイベルメクチン叩きをしていた人は治験の結果に大喜び。
それ見たことかとお祭り騒ぎです。
医師の中にもそのような人が大勢いることに違和感を覚えました。
なぜ大喜びするのでしょう?
自分たちの主張が正しかったと証明されたから?
今、私たちは正解のない世界を生きています。
コロナ治療にワクチン後遺症治療。
こういう治療がいいんじゃないか・・・と手探りで歩んできた2年間でもあったと思います。
ワクチン接種が始まってから、「パンデミックを終わらせるにはワクチンしかない」という流れになりましたが、結果はどうでしょう?
感染は収まらず、それどころか「さざ波」だった日本が感染者数世界一に躍り出ました。
ワクチンを打ってもコロナにかかり重症化する。
その治療に少しでも効果が期待できるものがあるのであれば試したい。
病気を治すために
患者さんを救うために
医療者が一丸となって取り組み、
治療法を見出さなければならない状況の時に、
選択肢の一つが効果無しと判定され
消えたことを喜ぶなんて、
どういう心境なのか理解に苦しみます。
本来なら残念に思うのが医療者としての態度ではないでしょうか。
自分の好き嫌いで判断せず、有効な治療法を探していきたいと思います。
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