溜まりに溜まっている患者さんのアンケートをご紹介。
今日ご紹介する患者さんは50代女性。
10年前から切れ痔に悩み、ずっと通院されて酸化マグネシウムを飲んでおられたのですが、治らないことに悩み遠方から私の外来に来られました。
実はこの患者さんは自分は切れ痔だと思っておられたのですが、診察して見ると切れ痔は1つもなく、ただの洗い過ぎでした。
ウォシュレットで肛門を長年洗い過ぎたせいで肛門が狭くなってしまっていたのです
洗い過ぎた皮膚は炎症を起こし硬くなります。
つっぱって伸びない皮膚になり、伸縮性のない肛門に・・・
そうなると便が出しにくくなります。
そりゃそうですよね。
オシリの穴が開きにくいんですから
そこで温水で刺激して、擬似的な便意を起こさせて排便をするようになった。
ウォシュレット浣腸です。
これは最も危険なウォシュレットの使い方
温水は肛門の中にも入るため、ウォシュレット切れ痔を作る原因になります。
この患者さんが切れ痔だと思っていたのは、温水で肛門が傷ついたり、肛門の皮膚がつっぱって硬くなってしまったために、開くときに痛みを感じるようになっていたからです。
洗い過ぎによる上皮性の肛門狭窄とウォシュレット切れ痔。
これは通常の切れ痔(裂肛)よりも厄介で、出口の便秘を治しても中々治りません
皮膚の問題だからです。
「便が硬いから切れた」わけではなく、「皮膚が硬くなってしまっているから裂けた」状態だからです。
この患者さん自身も診察の時に「肛門が開きにくくなっているのが分かる」とおっしゃっていました。
健康な皮膚になるのには相当時間がかかります。
つっぱって伸びなくなった皮膚を肛門マッサージでやわらかくして拡げていくのですが、2〜3週間じゃ無理です
数ヶ月、数年単位で考えて下さい。
患者さんにもよりますが、だいたい3ヶ月に1回くらい拡げに来て頂いて、2〜3年で改善しているケースが多いです。
今ではブジー治療を取り入れているので、もっと回復が早いです。
結局、この患者さんは3回目の通院で完治終了となりました。
本にも書きましたが、ウォシュレットが普及してから肛門が狭い人が増えています。
日本人の標準的な肛門の広さが狭まっているんじゃないかと思うくらい
ウォシュレットによる狭窄は徐々に進行するため、ひどくなってからしか気付きません。
そして「皮膚の問題」なので難治性で、治療にも時間がかかります。
そうならないためには洗うのをやめましょう。
そもそもスッキリ排泄できていれば洗う必要はありません。
洗わないといけないような排便が間違っています。
その排便を正さなければ一生ウォシュレットが手放せないでしょう。
肛門が大変なことになる前に洗うのをやめてみませんか?
そして洗う背景にある出残り便秘を治しましょう。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
中之島公園のバラの季節になりました
犬もスッキリ出ていないときは
何度拭いても便が付いてきます
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オシリを洗っている全ての人に届けたい。
お読み頂けると幸いです。