ヨーロッパで広がっている謎の小児肝炎とワクチンは無関係なのか? | みのり先生の診察室

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ヨーロッパで小児の間で広がっている謎の肝炎について医療ニュースで報じられたのが4月27日。

 

英国保健安全保障庁(UKHSA)は4月25日、数カ国で報告が相次いでいる小児における原因不明の急性肝炎に関するTechnical briefingを発表。

 

現時点で最も報告の多い英国(イングランド、ウェールズ、北アイルランド)内におけるデータが分析され、「アデノウイルス関連肝炎」の可能性が高いとの見方を示していました。

 

報告書によると、4月20日までに英国内での16歳以下の小児における原因不明の急性肝炎は114例。死亡例はゼロ。5歳以下の患者がほとんどを占め、多くのケースに胃腸炎様の症状(下痢・嘔気)が始まった後に、黄疸の出現が見られているという。43例は回復、7例は肝移植を受けた。

 

アデノウイルスの血液検査を実施した53例中40例からアデノウイルス41Fが見つかっている。

 

また、全ての小児患者の新型コロナワクチン接種歴はなく、「今回の肝炎との同ワクチンの関連はない」と結論付けていました。

 

 UKHSAは現段階で有力な仮説は、「アデノウイルスに関連した肝炎」との見解を示しており、肝障害の機序としてウイルスによる直接的な傷害、もしくは免疫病理学的な反応が考えられるとしていました。

 

そして4月29日配信のニュースでは、日本国内でも4月28日時点で3例の疑い症例が発生していることが報告されました。

 

京都大学大学院血液・腫瘍内科学の恩田佳幸医師が「仮に今回の肝炎の原因がアデノウイルスであったとしても、アデノウイルスの感染伝播力の強さから予想して、不顕性感染あるいは軽症にとどまり肝炎に至らなかった症例はかなり多いものと予想される。現時点で過度に恐れる必要はない」と指摘。

 

WHO(世界保健機関)によると、この原因不明の肝炎は2022年4月21日までに169例確認されている。そのうち、114例はイギリスで発生した症例。他にもスペインで13例、イスラエルで12例、アメリカで9例確認されているなど、世界各地で報告されている。症例として報告されているのは生後1カ月から16歳まで。17人が肝移植を必要とし、これまでに少なくとも1人が死亡した。

 169例のうち、少なくとも74例でアデノウイルスが検出されている。

 

CDC(米疾病対策センター)は4月21日、原因不明の小児の肝炎に対して、アデノウイルスの検査を実施するよう推奨するアラートを発信。

 

また、日本の国立感染症研究所は4月26日にレポートを発表し、「最も多く検出された病原体はアデノウイルスであり、原因として疑われている」「急性肝炎は、従来、典型的なアデノウイルスの臨床像ではなく、引き続きリスク因子検証のための疫学調査と、化学物質や他の病原体を含めた原因探索が行われている」とした。

 

京都大学大学院血液・腫瘍内科学の恩田佳幸氏は「免疫機能が正常な人がアデノウイルス感染症で肝炎を発症することは非常に稀」と語る。これまで、免疫機能が正常と思われる人がアデノウイルス肝炎を発症した事例は数えるほどしかないという。

 世界で確認されている169症例のうち1割が肝移植を必要とするような重篤な肝炎・肝不全を発症していることについては、「かなり高い確率と言える」とした上で、「イギリスという一つの国で比較的短期間のうちに100例以上の患者で明らかな肝障害を認めるというのは、これまで知られているアデノウイルス感染症とは傾向が大きく異なる」とし、次のように説明した。

 「これまでアデノウイルス肝炎を発症した患者は、ほとんどが臓器移植後、抗がん剤治療後など免疫機能が著しく低下していた。免疫不全状態の患者がアデノウイルス肝炎を発症した場合、しばしば急速な肝不全に進行し、致命的になる」

 「169例のうちアデノウイルスを検出できたのは74例ということで、半数以上では検出できていない。ただしアデノウイルスについての検査が行われていないだけの可能性もある。重篤な肝炎を来していれば、ほとんどの症例でウイルス血症になっていると考えられる。血液でPCRを行えば検知できる可能性が高いと予想されるが、こうした点からアデノウイルスが今回の原因不明の肝炎の原因でない可能性もある」と指摘。

 

 

世界で確認されている症例のうち18例で確認されたアデノウイルスのF種41型とは乳幼児下痢症、胃腸炎の原因になるとされているもので、これまでも新型コロナウイルス感染症拡大以前は、日本で年間100例前後報告されてきた。このことから、「比較的ありふれたアデノウイルス」と恩田氏は評価する。日本において、免疫機能が正常な人がこのF種41型によって重篤な肝炎を発症したという報告はないという。

 アデノウイルス全体の検出報告はコロナ禍で減少傾向にあり、日本におけるF種41型の検出報告は2020年に17例、2021年には3例となっている。

 恩田氏は「今回の肝炎の原因は既知のF種41型とは異なる別のアデノウイルスである可能性もある」と述べた。

 

「衛生環境が整った現代では新型コロナ以前から、ある程度成長してからアデノウイルスに接触する症例は少なからずあったはず。しかし、これまで免疫機能が正常な人が重篤なアデノウイルス肝炎を発症した報告は、ほぼなかった」と疑問を呈した。

 

 

以上が医療ニュースの流れと要約になるのですが、結局、まだアデノウイルスであるかどうかも結論は出ていませんし、ワクチンとの関係もどうなんだろう・・・と思っていたら、眼科の先生がこんなことをブログで書いておられました。

 

 

このニュースに関しては新しい情報が入りましたらまたシェアします。

 

 

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