溜まりに溜まっている患者さんのアンケートをご紹介。
今日は小児科に2年半通院しているのに子どもの切れ痔が治らないと悩んで受診された子どものお母さんのアンケートです。
小児科に通院しても切れ痔が治らない場合は出残り便秘である可能性大。
どんな薬を使っても、酸化マグネシウムやモビコールなどの下剤を飲んでも切れ痔は治らない場合は肛門科を受診してみて下さい。
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ここの診療所を受診して、おしりのことは肛門科に行かなければいけないと改めて思いました。
子供だからと小児科に行っていましたが、どうしたら良いのかということを教えて頂けたのはここへ来てからでした。
直接、子供の肛門を見て頂き、ただただありがたかったです。
小児科で肛門を見て頂いたのは2年数ヶ月の間で1〜2回でしたから。
ありがとうございました。
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小さな子どもの場合、何かあった時には小児科を受診するのが普通でしょう。
うちに来られるお子さんの場合も、最初から肛門科を受診されたわけではなく、小児科に通院しているけれど切れ痔が治らないということで来られています。
この患者さんのように数年間、小児科に通っている子供も多いですね
その間に切れ痔が悪化して見張りイボを作ってしまっていることが多いため、できれば早めに受診してほしいものです。
初期の裂肛であれば見張りイボもできていませんし、すぐに治りますから。
このアンケートに書いてあるように、小児科に通院していても肛門の診察をしてもらってないケースが少なくありません。
ただ話だけ聞いて酸化マグネシウムやモビコールなどの緩下剤とボラザG軟膏などの痔疾薬が処方されています。
それを毎回、延々と何年も繰り返すのです。
切れ痔が悪化すると小さな子供はさらに排便を嫌がるようになり、泣き叫びながら排便していることも・・・
下剤を飲んでいるから毎日排便はあるけれど、出始めの便だけが硬くて、それを出す時に痛がるというのです。
そしてその出始めの硬い便が出たら、その後から下剤がよく効いた軟便がドドーッと出てくる。
場合によったら何度も何度も軟便・下痢便が出てオムツや下着を汚すことも
なぜそのようなことが起こるのか
便が出し切れずに残っているからです。
残った便は時間が経つと水分が直腸から吸収されてどんどん硬くなります。
翌日には古く固まった便が出口を占拠。
そしてその奥から下剤のよく効いた便が降りてくる。
出始めの便は昨日の残便、その奥の便は今日のできたてホヤホヤの便という二段積みの状態に。
そして出始めの硬い便を出す時に切れる、痛い
そして残った便が傷を汚染。
便で汚染された傷は排便後もいつまでも痛い。
傷が炎症を起こし腫れ上がると、肛門の外側に「見張りイボ」、肛門の内側に「肛門ポリープ」と呼ばれる突起物を作る。
炎症が繰り返されるとそれらはどんどん大きくなる。
そうなるとさらに切れ痔は治りにくくなっていく。
さらにひどくなると肛門が狭くなってしまう。
こうなると治りにくくなるので切れ痔は早めに受診して欲しい疾患。
世の中の多くのクリニックでは標準治療として緩下剤と痔疾薬が処方されます。
ガイドライン上それが正解です。
でも問題は出口で起こっているのに腸に作用する緩下剤を飲んでも根本的な解決になりません。
出口の便を出さずして切れ痔の完治はありえないので、切れ痔が治らず困っている人はスッキリ出ているか意識して欲しい。
診療所では痔疾薬を処方することがほぼありません。
なぜなら便をちゃんと出せば薬を使わなくても傷は治るからです。
診療所では薬が入っていない自家製の軟膏を出しています。
初期の裂肛なら3日間くらいで、慢性化した裂肛でも多くの患者さんが2週間で完治しています。
何年も通院していたのに治らなかった切れ痔が2週間で治ることに感動されますが、ちゃんと便を出すようにすれば切れ痔は治るのです。
それにしても1〜2歳の子供でも出残り便秘があるんですね
小さな子どもなりに排便を我慢しているのでしょう
最初の躓きがトイレトレーニングと集団生活であることが多いです。
家庭でも保育園でも排泄は我慢しないよう子供に言い聞かせて欲しいものです。
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