溜まりに溜まっている患者さんのアンケートをご紹介。
今日は2年前に来られた40代女性患者さんのアンケートです。
8年前から切れ痔に悩み、他院で通院されていましたが、治っては切れるを繰り返すため受診されました。
この患者さんは8年前の出産後から毎日出血していたそうです
そのうち見張りイボができて、その数が増えてきている気がするとのこと。
便通は毎日あります。
下剤を飲まなくても毎日排便がありました。
ウォシュレットは使っておられませんでしたが、紙で5〜10回拭いておられます
まさしく便が残っている証拠ですね。
スッキリ排泄できていれば紙に便は付きません。
診察すると予想通り肛門の中は便まみれでした
診察前に2回も排便があったのに・・・です。
残った便は傷を汚染します。
便まみれの傷は治りません。
炎症を起こし腫れ上がります。
肛門の外に腫れ上がったものを見張りイボ、肛門の中に腫れたものは肛門ポリープと言います。
名前は違いますが、どちらも切れ痔の炎症によってできた「腫れ」です。
この患者さんの切れ痔歴は20年近くだったため、見張りイボや肛門ポリープがたくさんありました
かなり大きな見張りイボがあったので相当、切れ痔を繰り返してきたことがうかがえます。
幸い肛門は狭くなく、切れ痔(裂肛)もありましたが、毎日残った便を坐薬で出し切ってもらったら2週間で治り、治療終了となりました。
切れ痔(裂肛)は治っても、できてしまった見張りイボや肛門ポリープは無くなりません。
残念ながら「物体」は残ります。
気にならなければ切除する必要はないのですが、あまりに巨大な見張りイボだと気にして手術をされる患者さんもおられます。
坐薬を入れる時にも邪魔になりますし、擦れて痛いという場合もあるので、切除するかどうかは、どれくらい不便を感じているかによるでしょう。
この患者さんの見張りイボもある程度の大きさと個数がありましたが、不便を感じられてないので切除はしませんでした。
この患者さんのように長年切れ痔(裂肛)を繰り返したり、治らずに長期間経過すると、切れ痔が慢性化し、治っても大きな見張りイボが残ってしまいます。
だから見張りイボや肛門ポリープができる前に受診して治して欲しいですね。
ちょっと切れて痛いくらいだと、市販薬で対処して、切れる度にそれを繰り返す人が多いですが、繰り返す切れ痔には必ず出残り便秘がありますので、便通を治さなければ完治しません。
多くの方が便通を治さずに薬だけ使っているので治療しているのに切れ痔がどんどん悪化していくのです。
ましてや毎日排便があったら便秘という自覚もないでしょう。
毎日出てるのになんで切れるのよ
と疑問に感じても、その答えは見つからない。
困り果ててやっと私のブログにたどり着いたという人が多いです。
その答えは出残り便秘。
毎日便が出ていてもスッキリ出ずに中に残っていれば便秘。
残った便は時間がたつと水分が飛んで硬くなる。
出始めの便は昨日の出し残し。
昨日の出残り便は古く硬くなっている。
それが出るときに肛門が切れる。
そして残った便が傷を汚染する。
傷は永遠に治らない・・・の繰り返し。
詳しい解説をコラムに書いていますので知らない方は是非読んで下さいね↓↓
出残り便秘・鈍感便秘 〜その残便感は便秘かもしれない〜


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