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高齢患者急増、介護の負担も マンパワー足りない医療、「限界」の声
2022年02月13日(日) 朝日新聞デジタル(アピタル) 医療
入院ベッドには空きがあり、重症者も少ない。
それでも、オミクロン株による第6波は深刻な医療逼迫(ひっぱく)を引き起こし始めた。
介護が必要な人もいる高齢者の感染が急増し、医療現場の負担が一気に増した。医療スタッフの欠勤もあってマンパワーが足りない。
千葉県成田市の国際医療福祉大成田病院は、新型コロナウイルス感染症の患者のために71床を用意している。
9日時点で入院中の30人のうち、8割が70歳以上。約20人は寝たきりの状態だった。
肺炎の患者もいるが、血液中の酸素飽和度が93%以下で酸素吸入が必要な中等症II以上は2割ほどだ。
寝たきりの患者には、おむつの取り換えや体を拭く際に2人の看護師が対応する。
食事にも介助が必要だが、1人の看護師が6人ほどの患者を受け持つ状態だ。
■おむつの交換や食事の介助も
「今日は何人、明日なら何人受け入れられるかと、毎日議論しているが、もうめいっぱい。看護の必要度が高い患者さんが多く、『負担が重すぎて限界』と看護師サイドから悲鳴が上がっている」と津島健司副院長は訴える。
高齢の入院患者が増えた大きな原因は、1月後半から続発した介護施設などでのクラスター(感染者集団)だ。
コロナから回復して介護施設に戻るには、食事をとることができるまで、ケアやリハビリが必要になることもある。
成田病院では、理学療法士や言語聴覚士などのスタッフが病室でリハビリをしている。
しかし、回復期を担う病院への転院が進まない。「自院の感染患者を優先したい」といった理由で断られることもあるという。
津島副院長は「ワクチンを打っていても発症が抑えられないため、高齢の入院患者が増えることは予想できていた。ただ我々だけでは治療と看護に精いっぱい」と危機感を募らせる。
「このままでは病床が空かず、高齢の患者が行き場を失う。酸素センターで高齢者をもっと受け入れたり、高齢患者を受け入れる専用施設を立ち上げたり、いますぐに手を打ってほしい」
■70代以上、3週間で10万人超
オミクロン株に感染してもワクチン接種を済ませていれば重症化しにくく、ウイルス自体もデルタ株より重症化しにくいとみられている。
このため、第6波で爆発的に感染が広がっても、医療はすぐに逼迫しなかった。だが、医療現場は急転直下でマンパワー不足に陥っている。
高齢の感染者が急増しているからだ。
厚生労働省の集計では、70代以上の新規感染者は今月8日までの3週間で10万人を超えた。
デルタ株が猛威をふるった第5波でも、昨年9月8日までの6週間で2万3千人ほどだった。
■出勤できない医療スタッフ、入院数が頭打ちに
受け入れ側の問題も深刻だ。
感染や感染者への濃厚接触で働けない医療スタッフも多い。
コロナに対応する病院への調査をしている神奈川県では、7日時点で少なくとも医師128人、看護師816人、その他の職種で740人が出勤できなくなっている。
子どもへの感染が広がっている影響で、保育園や学校が休みになった子どものために、仕事を休むスタッフもいる。
10日にあった東京都のモニタリング会議によると、現在、都民の約80人に1人がコロナで療養中。入院できているのは2%の約4100人だ。
ベッドは9日時点で6919床確保されているはずだが、9日までの1週間で入院患者は400人ほどしか増えていない。
■特有の事情、「すぐに受け入れてもらえない」
入院受け入れはすでに頭打ちになり、入院が必要でも入院できない状況になってきている。
自宅で療養するコロナ患者の往診をする医療法人社団「悠翔会」(東京都港区)の佐々木淳理事長は「肺炎になる人はわずかでも、高齢だと心不全などの持病が悪化し、入院が必要になる人がいる。しかし、ケアが必要な人はすぐに受け入れてもらえない」という。
排泄(はいせつ)ケアが必要だったり、認知症があったりする高齢者は1月中旬ごろから入院が難しくなり、翌日や翌々日にようやく見つかる状態だった。
「今は、高齢者でも、血液中の酸素飽和度が90%以上あれば、救急隊は病院に運んでくれない」
■人手をどこから
酸素飽和度が93%以下の中等症IIは、本来入院が優先される。
岸田文雄首相は9日、患者の受け入れ先を増やすために、東京都や大阪府と共同で、計約1千床の臨時の医療施設を設けると表明した。
施設の設置、運営は都と府がそれぞれ担うが、看護職員計200人は政府が全国の公的病院などからの派遣を調整するという。
前日には、早めの退院を促す方針を厚労省が打ち出した。
酸素吸入がいらない中等症I以下で、症状が安定しているなら、入院4日後を目安に自宅療養に切り替えたり、慢性期病床をもつ病院などへ転院したりといった方策を積極的に検討してもらう。
早めに退院したり、入院せずに高齢者施設で療養したりできるように、医師や看護師を施設に派遣する体制の整備も急ぐ。
ただ、コロナに対応する医療現場のマンパワー不足は全国共通だ。
コロナ対応を拒む医療機関もいまだに多く、担い手の確保は大きな課題だ。
一方、コロナ用の入院ベッドを拡大したしわ寄せで、救急医療が縮小する弊害が起きている。
スタッフを派遣した医療機関でも一般診療との両立が困難になる恐れがある。(林義則、阿部彰芳、編集委員・辻外記子)
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これらの状況すべて新型コロナをいまだエボラ出血熱と同等の2類扱いにしていることにより生じている。
普通の風邪としてクリニックで今まで通り診療できるようにすれば、このような大混乱は起きなかったのではないか。
コロナに関わったら通常診療が出来ないからという理由で発熱患者を診ないクリニックも多い。
医療は本来、病人を診るものなのに。
コロナだけ特別扱いするのはいい加減やめたらどうなんだろう。
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