昨年末に出版した私の本
おかげさまで多くの方に読んで頂き、現在10刷目となり累計発行部数が3万部を超えました。
本を読まれた方がチラホラと受診されていますが、皆さん、本を読んで当てはまることだらけだったようで
本の中の第5章に書いてある正しいトイレの入り方、オシリのケアを全て実践されて、かなり改善されたと報告されています。
でも・・・
洗うのをやめても出残り便秘が治るわけではない
かゆみやヒリヒリの症状はなくなったけれど、この出残り便秘を治したいと思って受診されました。
70代の女性患者さんが書いて下さったアンケートです。
70代以上の方は新聞広告をきっかけに私の本を知ったという人が意外と多いです。
そして本の内容が当てはまることだらけで、長年、どこに相談したらいいのか分からず悩んでおられます。
痔でもない
婦人科の病気でもない
皮膚科に相談しても分からない
そうして長年、ずっと困っておられる高齢者の方をたくさん診てきました。
ヒリヒリする
おしりがムズムズかゆい
ちょっとしたことで切れる
紙に血が付く
そんな症状が、まさか洗い過ぎによって引き起こされているなんて誰も想像出来なかったでしょう。
そして困ったことに、そのような症状は「肛門を不潔にしているからだ」と勘違いして、さらに洗い過ぎてしまい悪化させている人も大勢おられます。
痔だと思ったら、ただの洗い過ぎだった
という結末の患者さんが本当に多いので、肛門科の診察室のリアルをお伝えし、正しいおしりの手入れを知って欲しくて本を出しました。
扉はウォシュレットですが、中身は出口の便秘と痔の話です。
残念ながら洗うのをやめても出残り便秘は治りません。
そこを根本的に解決しなければオシリのトラブルはくり返されてしまうのですが、とりあえず洗うのをやめるだけでも肛門の皮膚は改善するので、世に出そうと決めました。
そして洗うことを通して出口の便秘を知ってもらい、少しでも出口に意識を向ける人が増えれば、便秘の認識も変わっていくだろうと期待をこめて。
この感想を書いて下さった患者さんも、2回目の通院で治療が終了し、あとは自己管理となりました。
年に1回のオシリ健診に来られると思います。
正しく排便できていれば肛門にトラブルは生じません。
痔は排泄の結果なので、痔の原因となった便通を直さなければ、手術してもまた痔になってしまいます。
だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を直すこと。
正しい排泄が広まれば世の中から痔という病気がなくなると確信しています。
だから私たちが目指す次の医療は肛門予防医療。
痔を治すためではなく、痔にならないために通う肛門科になりたい。
本気でそう思って未来を描いています。
正しい歯磨きと口腔ケアが普及して虫歯は激減しましたが、歯科医院は存在するように、肛門科も無くならないと信じています。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
ジェスチャーだけで指示に従うトレーニング
ちゃんとできました
リックお願いします
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ
便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術
2020年12月25日に本を出しました
是非、本屋さんで買ってください