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コロナの手指消毒の第一選択はエタノール
消毒薬4種類で皮膚上の消毒効果を検証
 
 ヒトの皮膚に付着している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する消毒薬4種類の有効性を検証した結果、エタノール消毒薬が他の消毒薬より有効であり、感染拡大予防目的の手指衛生において第一選択になると京都府立医科大学大学院消化器内科学の廣瀬亮平氏らの研究グループが発表した。

 

詳細はClin Microbiol Infect(2021年4月23日オンライン版)に掲載された。

 

ただし、低濃度エタノールでは消毒効果が大幅に低下するため、注意を要する(関連記事「有効な術前消毒薬の順位を発表!」「エタノール濃度50%以上でコロナ不活化」。

皮膚上のコロナウイルスへの有効性は未検証

 消毒薬は効力水準によって、高水準、中水準、低水準の3ランクに分類される。

 

高水準消毒薬には、グルタラール、フタラール、過酢酸など、中水準消毒薬には次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨード、エタノールなど、低水準消毒薬にはグルコン酸クロルヘキシジン塩(CHG)、塩化ベンザルコニウム(BAC)などがある。

 

手指衛生には、主にエタノールが用いられるが、CHGやBACが使用されることもある。

 SARS-CoV-2に対する消毒効果は、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール消毒薬が有効であることが示唆されていたが、皮膚上のSARS-CoV-2への有効性は確認されていない。

 

また、CHG、BACなどの低水準消毒薬のSARS-CoV-2に対する消毒効果も不明であった。

 本来であれば、これらの消毒薬のSARS-CoV-2に対する有効性を実使用に近い条件下で評価する臨床試験が必要だが、SARS-CoV-2のような危険性の高い病原体を被験者の皮膚に塗布して評価を行うことは危険なため実施できず、皮膚の消毒効果についてはいまだ解明されていない部分が多いとされる。 

 SARS-CoV-2は、さまざまな物体の表面上で長時間生存することが知られている。

 

廣瀬氏らは以前、SARS-CoV-2がヒト皮膚表面で長時間生存し、感染拡大防止には手指衛生が重要であることを報告している。

イソプロパノールもエタノールと同様に有効

 廣瀬氏らは、法医解剖検体から採取した皮膚を用いて病原体安定性評価モデル(皮膚上のウイルスの生存時間を評価するモデル)を構築。今回の研究に同モデルを活用し、SARS-CoV-2に対する手指衛生に使用されうる消毒薬4種の有効性(皮膚消毒効果)を種類別、濃度別に評価した。

 

対象は、エタノール水溶液(20、40、60、80w/w%)、イソプロパノール水溶液(70w/w%)、CHG(0.2、1.0w/v%)、BAC(0.05、0.2w/v%)の計9サンプル。

 なお、世界保健機関(WHO)が推奨するエタノール濃度は52.1~73.6w/w%(60~80v/v%)、日本薬局方が定めるエタノール濃度は70~75w/w%(76.9~81.4v/v%)で、これらの基準内の濃度のエタノール消毒薬であれば皮膚上のSARS-CoV-2に有効とされている。

 同研究では、SARS-CoV-2のウイルス液5μLをモデル皮膚表面に塗布し、皮膚サンプルを室温条件で5分間静置して、皮膚上のウイルス液を完全に乾燥させた後、各消毒薬95μLを皮膚に塗布。

 

5、15、60秒間反応させた後、5分間静置し皮膚表面を乾燥させた。

 

乾燥後、皮膚に残存するウイルスを細胞培養培地で回収し、ウイルス量(力価)を測定した。

 

さらに、消毒によって皮膚上のウイルスがどの程度減少したかを調べ、皮膚消毒効果をウイルス対数減少値として測定値から算出した。

 

比較対象として、in vitroにおける消毒効果の評価も実施した。

 

なお、消毒効果の目安として、対数減少値が4以上で「極めて強い消毒効果」、対数減少値が2.5以上で「やや強い消毒効果」と判定した。

 解析の結果、ヒト皮膚表面上のSARS-CoV-2は、40、60、80w/w%の3種類のエタノールに5秒間曝露したところ、いずれも検出感度以下まで不活化された(全てウイルス対数減少値は4以上)。

 

この結果は、in vitroでの評価とほぼ一致していた。

 

エタノール消毒薬は濃度が52~75w/w%のエタノールが主成分のため、ヒト皮膚上のSARS-CoV-2にも十分有効であることが確認された。

 

イソプロパノール(70w/w%)もエタノールと同様、有効であった。

 

 

CHGなど低水準消毒薬は第一選択として使用すべきでない

 一方、低水準消毒薬に分類されるCHG、BACは、40w/w%以上のエタノールやイソプロパノールに比べ、SARS-CoV-2に対する消毒効果が明らかに劣っていた。

 

比較的高濃度である1.0w/v%CHGおよび0.2w/v%BACは、ヒト皮膚表面上のSARS-CoV-2に対して、やや強い消毒効果を示した(いずれの条件もウイルス対数減少値は2.5以上)。
 
 研究グループは今回の研究結果から、エタノール消毒薬が他の消毒薬よりSARS-CoV-2に対して有効であることが明らかになり、「SARS-CoV-2の感染拡大予防目的の手指衛生においてはエタノールが第一選択であることを確認した」と指摘。

 

ただし、低濃度で使用した場合、消毒効果が大幅に低下するため、エタノール濃度の確認が重要としている。

 

さらに、低水準消毒薬に分類されるCHGやBACのSARS-CoV-2に対する消毒効果は、エタノールと比べ明らかに低いため、「第一選択として使用すべきではないと現段階では考えている」と結論している。

(小沼紀子)

 

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以前、これと真逆の内容の記事をシェアしました↓

 

 

これはアメリカCDCの発表。

 

一方今回は日本で実際に人の皮膚を用いて実験したデータ。

 

診療所で用いている消毒薬は77%エタノール70%イソプロパノール

 

トイレの消毒はこちらのデータ↓

に基づき0.2%以上の次亜塩素酸ナトリウムも併用しています。

 

これは何も新型コロナだからやっているのではなく、ノロウイルス対策で以前からやっていたこと。

 

トイレは感染のリスクが最も大きいと考えているので、念入りに、こまめにやっています。

 

専門家の大阪市立大学医学部名誉教授 井上正康先生も動画でトイレが危険だとおっしゃっていましたね。

 

安全なトイレの入り方も解説されていましたので是非参考にして下さい↓

 

 

この動画、一方的にYouTubeから削除されていたものを異議申し立てされて復活したものです。

 

もう消されないと思いますが、専門家の先生の貴重な動画ですのでお早めに観て下さいね。

 

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