現場から訴えたい、コロナ病床逼迫の真の原因 | みのり先生の診察室

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患者さんのリクエストで1日1記事は主に新型コロナウイルス関連の医療ニュースをお届けしています。

 

今日も医師サイトに掲載されていた医療ニュースをシェア。

 

大阪府で新型コロナの患者さんを診ておられる先生が書かれた記事です。

 

大阪は赤信号が点灯し、まるで感染危険地域のような報道・・・。

 

また新型コロナ患者さんのベッドが足りなくなりそうな状況に陥っており、医療が逼迫しているとニュースでも報道されていましたが、その実態は分かりませんでした。

 

新型コロナで入院した人が回復すればベッドは空くはずなのに・・・

 

ベッドがどんどん埋まっていっているということは、回復せずに治療を続けている人が増えているということ・・・?

 

と思っていたのですが、回復したにもかかわらず転院先が見つからずに入院を続ける高齢者がいたのですね・・・。

 

この記事を読んで納得しました。

 

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現場から訴えたい、コロナ病床逼迫の真の原因

2020/12/02

倉原優(近畿中央呼吸器センター)

 

 

 あまりニュースになっていませんが、私が住む大阪府では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が軽快しても簡単に退院できない患者さんが少なからずいます。

 

なぜでしょうか? 

 

それは、COVID-19から回復した後に⾃宅退院ができない⾼齢者などで、転院がうまく進まないケースがあるからです。

 

 紹介元の病院に帰っていく場合は、比較的スムーズに進むことが多いのですが、例えば新たに酸素療法が必要になった患者さんや、日常生活動作(ADL)が低下して自宅暮らしが難しくなった高齢独居患者さんでは、新規療養をするための転院先を探す必要があります。

 

COVID-19の症状が軽快しても、後遺症によって元の生活に戻れない患者さんだっています。

 

「受け入れにはPCR陰性が必要」と言われ…

 

 現在、国が通知で示している「COVID-19の退院基準」(有症状の者)は2つあります。

 

 

(1)発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合

 

(2)発症日から10日間経過以前に症状軽快した場合に、症状軽快後24時間経過した後に核酸増幅法または抗原定量検査の検査を行い、陰性が確認され、その検査の検体を採取した24時間以後に再度検体採取を行い、陰性が確認された場合

 

 

 ほとんどの入院例は、(1)を適用して退院します。

 

しかし、前述したように自宅などに戻れない方は、COVID-19病棟でそのまま入院を継続するか、他の病院に転院を引き受けてもらうかのどちらかしかありません。

 

 当初、COVID-19病棟からの退院にはPCR陰性を連続2回確認する必要がありましたが、2020年6月に大きく緩和され、発症後10日経過すれば多くの患者さんが退院できるようになりました。

 

しかし、「連続2回のPCR陰性化」という選択肢は退院基準(2)に残ったままです※。

 

※(2)が残されているのは、例えば1、2日で症状が軽快したような軽症入院患者さんを退院させるときに適用する基準が必要だからです。

 

 そのためなのか、現在も転院先候補から「転院は引き受けることが可能だが、PCR陰性を確認してほしい」と条件を付けられることがあります。

 

(1)を満たしていても、できればPCR陰性化を見てほしいということです。

 

 その結果、「本来は退院できるのにもかかわらずPCR検査を行い、陽性が出たために退院させられない」という事例が数多く生じています。

 

中には、一体いつまで陽性が続くのかと途方に暮れる“エンドレス陽性現象”も存在します。

 

特に重症例や両側肺炎例では、陰性化まで数十日を要することがあります。

 

 2020年11月25日、厚生労働省は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院の取扱いについて(再周知)」という通達を出しました。

 

ここには、

 

発熱等の症状が出てから7日~10日程度経つと、新型コロナウイルス感染者の感染性は急激に低下し、PCRで検出される場合でも、感染性は極めて低いことが分かってきています。

 

よって、発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合には、2回のPCR検査の結果、陽性であった場合であっても感染性は極めて低いため、退院可能としていることを、改めて申し添えます」

 

という記述があります。

 

 「再周知」を出しているくらいですから、国もこの問題を把握してくれているのだと思います。

 

それでも、私の住む地域ではそれが現場レベルで浸透するには至っていません。

 

地域の保健所や、COVID-19患者の入院先を調整する大阪府の「入院フォローアップセンター」にも相談させてもらったことがあるのですが、回復後の転院調整については個々の施設同士での話し合いになることが多いのが現状です。

 

 重症者・中等症者向け病床が逼迫している今、退院できなくなった回復者でこれらの病床があふれかえる事態だけは避けたいものです。

 

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すべての大阪府内の病院がこういう状況ではないでしょう。

 

しかし回復した高齢者を退院させることができずに、ベッドをあけられない病院があるということも報道してほしいですね。

 

いたずらに不安を煽るだけの報道はやめてほしい。

 

自粛要請で受診抑制がおこり、また4月のように予約のキャンセルが続出するかと思ったら、今回はゼロ。

 

皆さん、来られました。

 

遠方からも。

 

新型コロナを甘く見たり軽く考えるつもりはありませんが、人々の行動を制限し、国の経済を犠牲にするほどの恐ろしい感染症なんだろうか?と感じています。

 

人それぞれ感じ方、考え方は違うと思うので、自分の意見を押しつけるつもりは毛頭ありませんが、データや病院の実情は広く伝えて欲しいと思いました。

 

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