ネットニュースや雑誌に掲載された「出残り便秘」「鈍感便秘」の記事を読んだ方からよく質問を頂きます。
「記事を読んで自分の症状と当てはまる。大阪まで行けないので出残り便秘の治療をしてくれる医療機関を紹介して欲しい。」と。
あるいは「近所のクリニックを受診して出残り便秘の治療をしたいと先生に言ったら変な顔をされた」という方もおられます。
出残り便秘という概念は医学的には直腸(性)便秘に当たるものですが、若干定義が異なるのと、患者さんに分かりやすく説明するために「出残り便秘」「鈍感便秘」という言葉を作りました。
誤った概念が拡がるのを防ぐため、わざわざ商標登録を取ってあります。
だから医学書にも載っていないですし、他の先生は知らなくて当然です。
ただ私の講演を聴かれた先生や論文を読まれた内科の先生方はご存知で、少数ですが出残り便秘の治療をされている内科の先生がおられます。
2017年秋に日本臨床内科医学会で教育講演をさせて頂き、依頼論文も執筆しました
日本臨床内科医学会の学会誌に佐々木みのりの教育講演の論文が掲載されました
また「出残り便秘の治療には、どれくらいの期間がかかりますか?」という質問も頂きます。
出残り便秘の治療は時間がかかることが多いです。
なぜなら何年、便を溜めて生きてこられたのか患者さん本人すら分からないことが多いからです。
痔や肛門のトラブルを自覚された時点で既に出口の便秘を長年されていた可能性が高く、便秘歴は相当な年数になることも多いです。
また痔の手術を受けられたという人に関しては、手術が必要なほど痔が悪化するには相当長い間、便秘をしていたと考えられます。
1〜2年便秘をしたくらいで手術が必要になることは稀です。
便を溜めて生きてきた年数だけ便秘治療にかかると考えた方が良いでしょう。
ところが実際はというと、便秘歴20年以上の患者さんでも、5年くらい出残り便秘の治療を続けたら、スッキリ出せるようになってきて、今では月に数回しか坐剤を使っていないというケースもあります。
また若い人ほど便を溜めてきた年数が短く、また排泄機能が戻りやすいのか早く治る傾向があります。
通院は便秘治療だけの場合は年に1回の患者さんが大多数です。
初診で受診されたあと、便秘治療を開始してもらいます。
次に受診して頂くのは2〜3週間後。
2回目に来られた時には排便の管理がきっちり出来ているので通院終了となり、そのあとは年に1回のお尻健診と排便チェックとなります。
薬は1年分処方できます。
年1通院なので遠方の方でも「年に1回なら」と来られています。
でも、そもそも診察もしていないのに出口の便秘であるかどうか分かりません。
腸に便が溜まっているのか
出口(肛門)に便がたまっているのか
両方に溜まっているのか
によって便秘治療が異なりますので、まずはご自分の便秘のタイプを知ることが大切です。
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