靴底から院内感染の危険性?! | みのり先生の診察室

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今日は医師サイトの医療ニュースから気になった内容をお届けしたいと思います。

 

 

それは「靴底から院内感染が拡大したかもしれない」という内容。

 

 

英語で原文を読みたい方はコチラ下矢印

 

Guo ZD, et al. Aerosol and Surface Distribution of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 in Hospital Wards, Wuhan, China, 2020. Emerg Infect Dis. 2020 Apr 10.

 

 

医師サイトに掲載されていた内容はコチラ下矢印

 

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中国・湖北省武漢市の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染患者専門病院、火神山医院で、院内のSARS-CoV-2汚染度を調査。

 

2020年1月19日から3月2日にかけて、集中治療室(ICU、重症例15例収容)およびCOVID-19患者用一般病棟(GW、非重症例24例収容)の空気検体および表層環境検体を採取した。

陽性を示したほぼ全検体が、汚染エリアで採取したものだった(ICU 94.7%、GW 100%)。

 

検体の陽性率は、ICUの方が一般病棟よりもはるかに高かった(43.5% vs. 7.9%)。

 

陽性率は床の検体が比較的高く(ICU 70%、GW 15.4%)医療スタッフの靴底の半数が陽性を示した。
 

 

陽性率はこのほか、

 

コンピュータのマウス(ICU 75%、GW 20%)

 

ごみ箱(ICU 60%、GW 0%)、

 

ベッド柵(ICU 42.9%、GW 0%)、

 

ドアノブ(GW 8.3%)など、

 

医療スタッフや患者がよく触れる物の表面で高かった。

 

 

医療スタッフの白衣等の袖口や手袋からもウイルスが検出された。

 

医療スタッフが患者との接触後に速やかな手指衛生を実施する必要性が示唆される。

さらに、SARS-CoV-2のエアロゾル感染リスクも評価した。

 

ICU(1時間当たり空気供給12回、排出16回)の隔離病棟とGW(1時間当たり空気供給8回、排出12回)の空気を採取し、ICU検体の35%、GW検体の12.5%が陽性だった。

 

排気口の空気検体は、ICUの66.7%、GWの8.3%が陽性だった。

 

このほか、空気採取場所によって陽性率が異なることが明らかになり、ウイルスを含む空気が主に患者の近くと空気の流れの下流に集中していた。

 

ウイルスが検出された場所から考えると、SARS-CoV-2エアロゾルの最大伝播距離は4mと推定された。

 

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このニュースを受けて診療所ではナースシューズや靴の底も消毒するようにしました。

 

 

靴やナースシューズの表面は1日1回アルコールスプレーを噴霧していたのですが底はやっていませんでした。

 

 

靴底は次亜塩素酸ナトリウムを噴霧しています。

 

 

皮や布製品に次亜塩素酸ナトリウムを噴霧すると漂白されて色落ちしてしまいますからねあせる

 

 

だから表面はアルコールで、裏の靴底は次亜塩素酸ナトリウムにしています。

 

 

靴底は直接手で触ることは少ないでしょうが、ペタペタとウイルスを床に付けてまわっている可能性があるとしたら、床に落ちているモノを拾う、床の掃除をする時には触りますから感染の可能性は否定できません。

 

 

日本では靴を脱いで家に入る習慣がありますが、海外では靴のまま家に入ります。

 

 

靴を履いたままベッドで横たわったりすることもあるでしょう。

 

 

ホテルもそうですよね。

 

 

つまり外からウイルスを家の中に持ち込みやすい生活をしています。

 

 

日本で感染者数や死者数が少ない人数で抑えられているのは、このような生活様式も関係しているのかもしれません。

 

 

ちなみに診療所は土足厳禁です。

 

 

靴を脱いでスリッパに履き替えていただいています。

 

 

掃除が楽なのと、いつまでもキレイな状態をキープ出来ます。

 

 

特に診療所の床材は健康に配慮して天然のリノリウムを使用しているので、土足はご遠慮頂きたいお願い(時々スリッパに履き替えずに土足で入って来られる患者さんがいるので・・・)

 

 

医療機関でウイルスが検出された場所や部位は一般家庭でも当てはまると思います。

 

 

手で触る場所、モノはこまめに消毒した方がいいですね。

 

 

消毒薬の選び方にも注意してくださいね。

 

 

効果のあるものをちゃんと選びましょう。

 

コロナウイルスに対する消毒薬の選び方と注意点

 

 

金属は70%以上のエタノールまたは50%以上のイソプロパノール、金属以外のモノは0.2%以上の次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイターを薄めて作れます)を使っています。

 

 

また消毒時間も大切ですよ。

 

コロナウイルスの感染性を低下させるのに必要な消毒薬の接触時間

 

次亜塩素酸ナトリウムで30秒エタノールやイソプロパノールだと30秒〜10分かかりますので、消毒してしばらく放置して待ちましょう。

 

 

あと記事の中でさりげなく書かれていたけれどビックリしたのはエアロゾルの最大伝播距離です。

 

 

4mもあるんですねポーン

 

 

ソーシャルディスタンスじゃダメじゃないですか汗

 

 

風下は特に要注意ですね。

 

 

屋外でもしっかりマスクをしておいた方が良さそう・・・あせる

 

 

色々な情報が氾濫していますが、このブログでは医療ニュースや専門家の先生の講演などから医学的に発信された情報をお届けしたいと思います。

 

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