うちは肛門科ですが、私が元皮膚科医という異色の経歴を持つためか、皮膚の悩み相談を受けることが多いです。
今まではオシリの診察のついでに、お肌のことも・・・という患者さんが多かったのですが、最近はお肌の相談のために肛門科を受診するという女性も増えてきました
お肌の相談・・・とは言え、ここは肛門科ですので、肛門の診察はさせて頂きますよ。
お肌のトラブルの原因が出口の便秘にあることが多いので、「痔はないんですけど・・・」「便秘もしてませんけど・・・」と言う患者さんも、肛門の診察は必ずさせて頂いております。
そして、そんな患者さんに限って立派な脱肛があったり、予想通りで残り便秘だったりするのですよ
お肌の悩みでダントツ多いのがニキビです。
ほとんどの女性患者さんが数年以上、あちこちの皮膚科で通院したり、美容サロンに行ったりして、色々な治療や施術を受けてこられています。
だけど
一向に治らない
一旦良くなってもまた出来る
という、まぁ、どこかで聞いたような話なわけですよ(痔を繰り返している患者さんと同じね)
ニキビに限らず肌は内臓の表れでもあるので、外側から働きかけても内側がボロボロだと肌はキレイになりません。
「そんなこと分かっている。
だから腸内環境を改善しようと
食事にすごく気を付けたり
乳酸菌などのサプリメントも
きちんと毎日飲んでます。」
と言われる女性患者さんも多いです。
肛門のトラブルや便通について尋ねても
「毎日お通じもありますし
今まで便秘なんてしたことありません。
当然、自分が痔だなんて
今まで一度も感じたこともありません」
と自信満々に言われるのですが・・・
診察すると肛門の中が便まみれってことが多いです
ついさっき排便してきたのに・・・です。
「いっぱい便が残ってますよ坐剤入れるので出して来て下さい。もう一度、診察しますので〜。」
と言うと
「えっウソ
今日、たくさん出ましたよ。むっちゃスッキリしてると思ってたのにー
」
と信じられない顔。
そしていざトイレへ
排便後、もう一度診察室へ入ってもらいます。
「どうでした便出ましたか
」
と尋ねると
「はい・・・。たくさん出ました・・・。今朝、あんなにいっぱい便が出たのに・・・こんなに残ってたなんてショックです」
と。
患者の皆さんはよくお分かりですね
毎日便が出ていても
スッキリ出ずに
中に残っていたら便秘です。
私たちは「出残り便秘」と呼んでいます。
この出残り便秘、ニキビを引き起こす原因になります。
特に口の周りのニキビは出口の便と関連が深いですね。
そして出残り便秘の治療をするだけで、ニキビ治療薬を使わなくても、2週間でキレイに治っちゃった〜っていうケースが本当に多いです。
いくら腸内環境がよくても
腸が正常に機能していても
便を排泄するところで
うまくいっていないと
出口に便が残ります。
腸内環境も
運動や食事も
下剤やサプリメントも
直接は肛門に効きません。
問題は腸内で起こっているのではなく
出口で起こっているのです。
巷に溢れる情報や便通に良いと言われているモノや運動は「おなか(腸)」に効くものばかり。
だから
そこを頑張っても改善しなかったんです。
なかなか治らないニキビの背景には出口の便秘があることが多いです。
出口を疑ってみて下さいね
明日は何を塗っても治らないニキビに効いたアゼライン酸のお話しをしますね
診療所のセラピードッグ「ラブ」
ラブはたまに便秘をしますが
ニキビは出来ませんねぇ
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患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ