今日の記事は診療所の公式ブログのリライトです。
診療所の公式ブログを6月初めに閉鎖し、診療所のホームページ内にコラムとして移設することにしたのですが、病気の解説以外の記事を削除しなければならず、どうしても残したい記事をアメブロに移設することにしました。
昨年秋に「しあわせごはん」の谷口千里さんが主催される「食禅inしあわせごはん」に参加してきました。
「じきぜん」と読みます。
「食禅」とは「禅の考え方で食生活を見直すこと」と静岡県にある曹洞宗長光寺住職の柿沼忍昭(かきぬま・にんしょう)和尚さんが教えてくれました。
柿沼和尚さんが伝えたいのは「心と体をととのえ、命がよろこぶ『ごはんの食べ方』」だそうです。
以前よりブログ塾仲間である谷口さんから誘って頂いて、すごーく気になっていたのですが、やっと時間をとって参加することが出来ました!
その内容と感想を私なりにお伝えしたいと思います
作法や解説については柿沼和尚さんが書かれた書籍
「食禅 心と体をととのえる『ごはん』の食べ方」(三笠書房)
より一部、引用させて頂きます。
禅の作法で2時間かけて1杯のお粥をいただきました。
柿沼和尚さんと私 とってもあったかくてやさしい和尚さんでした
五観の偈(ごかんのげ)
五観の偈とは禅宗の僧侶が食事をする前に唱える偈文(げもん)のことです。
簡単に言うと「食べる心得」ですね。
食事をする際に、どのような気持ちで食べなくてはならないのか、その心構えを説いたものだと理解して良いでしょう。
次の5つです。
一つには 功(こう)の多少(たしょう)を計(はか)り、彼(か)の来処(らいしょ)を量(はか)る
二つには 己(おのれ)が徳行(とくぎょう)の、全欠(ぜんけつ)を忖(はか)って供(く)に応ず。
三つには 心(しん)を防ぎ過(とが)を離(はな)るることは、貪等(どんとう)を宗(しゅう)とす
四つには 正(まさ)に良薬(りょうやく)を事(こと)とするは、形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為(ため)なり。
五つには 成道(じょうどう)の為の故に、今此(こ)の食(じき)を受く。
柿沼和尚さんが分かりやすく説いて下さいました。
1:今、目の前にある食事が出来あがるまでの手数を思い、その食材が如何にして 自分の前に出されたかの経路を思え、という訓。食材となった他のいのちの犠牲の上に人間の命が成立していることを理解し感謝しよう。
2:多くの人の努力と供養によって、この食事を得ているが、 自分は食を受けるに足りる正しい行いをしただろうか? と思い考え反省しよう。
3:食事をするにあたっては、心の汚れや煩悩に惑わされてはいけない。迷いや過ちを犯さないように、貪り(むさぼり)・怒り・愚かさ、の 3つをなくすように心がけなさい。
4:食事というものはまさに良薬のようなもの。身を維持し痩せて衰弱するのを防ぐ。 ゆえに大切にして良薬と思っていただきなさい。
5:仏道を成就するため、仏と同じ悟りに達するために、身を養うこの食事をいただきなさい。 食べ物を前にして、何のために食べるのかを考える。 そして感謝して命をいただく。
「今、目の前にある食べ物は、あなたに食べられるために生まれてきて、ここに運ばれてきたんですよ。ただあなたに食べられるためだけに。」 という柿沼和尚さんの言葉に目頭が熱くなり涙がこぼれそうになりました。
1杯のお粥を2時間かけていただく
食禅(じきぜん)で出された料理は1杯のお粥と沢庵とごま塩だけ。
普段の私なら3分もかからず食べきっていたでしょう。
それを食禅の作法にしたがって丁寧に味わいながら2時間かけていただきました。
お腹もすいているし、これだけで足りないよ・・・と心の中で叫んでいたのですが、なんと、おなか一杯になりました。
しかも満たされたのは空腹だけではありません。
心まで満たされました。
いつものように、食後に無性に、お菓子や甘い物が食べたいという気持ちにもならず、おなかもアタマも欲しがりません。
不思議な感覚でした。
普段、忙しいと5分以内で食事を済ませたりしているので、職業柄、いや元々早食いの私には考えられないことです。
何を食べるか
どれくらいの量を食べるか
を普段意識して生活していましたが、それ以上に
どういただくか
どんな気持ちでいただくか
が大切なのだと感じました。
食禅のあとの便通が変わった!
私は患者さんに負けないくらい便秘がひどいです。
それは私の患者さん達はご存知ですよね😓
普段、おなかがクルクルと来て便意を感じることがあまりないのですが、食禅のあと、おなかがクルクルと軽快に動いているのを感じ、そのあと便意が来て、どっさり出ました
何が効果があったのか?
食べたお粥
ゆっくり時間をかけて食べたこと
食べ物に思いをはせ感謝したこと
色々考えられますが、医学的に検証することにあまり意味を感じません😓
ただ言えることは副交感神経にスイッチが入ったのでしょうね。
腸を動かすのは副交感神経です。
普段の活動においては交感神経ばかり使っていますから腸の動きが悪いのも当然。
社会生活を送ってく上では仕方がないことなのですが、やはり排泄には時間と心の余裕が必要だなぁと自分の体を通じて体験しました。
今回の食禅について主催者の「しあわせごはん」の谷口さんがブログに書いておられます。
私も写真に写ってますよ。
分かるかな?
あまりにも夢中で
写真を撮るのを忘れてたので
主催者の谷口さん(後列右側)と
呼吸法講師の荒川さん(前列右側)と
柿沼和尚さんと4人で💖
この食禅が来月「しあわせごはん」で開催されます
詳しくはコチラ
診療所のセラピードッグ「ラブ」
右側がラブです
ボクも食禅に参加したかったなぁ
ちゃんと「待て」も出来るよ
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