昨日、皮膚科のドクター向けに講演をしてきました
阪大皮膚科医時代の同期だった桧沢先生に声をかけて頂き、久々に古巣に戻っての講演でした。
そこで直接、皮膚科の先生方とお話しをして、結構、肛門のトラブルで悩んでいる患者さんが受診していること、その中でも「肛門のかゆみ」の治療に難渋していることが分かりました。
肛門のかゆみには色々ありますが、一番多いのが「肛門瘙痒症」です。
「こうもんそうようしょう」って読みます。
瘙痒の「そう」の漢字が「てへん」の「掻」になっている記載をネットの記事でよく見かけますが、これは間違いです。
学術的に間違っているものは訂正して欲しいものですが、なかなか訂正されませんし、肛門科の教科書にも間違った記載がなされています。
肛門科や外科のドクター向けの講演では必ずお伝えしているのですが、お偉いさんたちが訂正してくれないので、今でも間違った記載のまま放置されています。
肛門瘙痒症はステロイド外用剤を塗るだけでは根治しません。
排泄が関係していることがほとんどなので、ここを根本的に改めなければ治らないのです。
だから昨日は皮膚科の先生に排便の管理にまで触れてきました。
皮膚科で治せるようになれば、痔のせいでかゆいのだと勘違いして、必要のない手術を受ける患者さんが減らせると思ったからです。
私の外来には「手術を受けたのに、かゆみが治らない!」と言う患者さんが大勢来られます。
かゆみを治す手術なんてありません。
どうか手術の前によ〜く考えて下さいね。
私のブログが「考えるきっかけ」になれば嬉しいです。
もちろん肛門のかゆみは「肛門瘙痒症」だけじゃありません。
湿疹だと思ってたら皮膚癌だった・・・という悲しいケースもありますので、こちらの「まとめ記事」をお読み下さい↓↓
おしり(肛門)のかゆみ〜肛門そう痒症、痔のかゆみ、肛門の皮膚病について〜
診療所のセラピードッグ「ラブ」
今日は手術日
患者さんの目の前にはラブが居ます
ラブを触りながら手術を受けて頂いています
犬が苦手な方はラブは付き添いません
でもラブだけは大丈夫っていう
患者さんが多いです
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