皮膚科医も治療に困る「肛門瘙痒症」 | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

昨日、皮膚科のドクター向けに講演をしてきましたニコニコ

 

阪大皮膚科医時代の同期だった桧沢先生に声をかけて頂き、久々に古巣に戻っての講演でした。

 

そこで直接、皮膚科の先生方とお話しをして、結構、肛門のトラブルで悩んでいる患者さんが受診していること、その中でも「肛門のかゆみ」の治療に難渋していることが分かりました。

 

肛門のかゆみには色々ありますが、一番多いのが「肛門瘙痒症」です。

 

「こうもんそうようしょう」って読みます。

 

瘙痒の「そう」の漢字が「てへん」の「掻」になっている記載をネットの記事でよく見かけますが、これは間違いです。

 

学術的に間違っているものは訂正して欲しいものですが、なかなか訂正されませんし、肛門科の教科書にも間違った記載がなされています。

 

肛門科や外科のドクター向けの講演では必ずお伝えしているのですが、お偉いさんたちが訂正してくれないので、今でも間違った記載のまま放置されています。

 

肛門瘙痒症はステロイド外用剤を塗るだけでは根治しません。

 

排泄が関係していることがほとんどなので、ここを根本的に改めなければ治らないのです。

 

だから昨日は皮膚科の先生に排便の管理にまで触れてきました。

 

皮膚科で治せるようになれば、痔のせいでかゆいのだと勘違いして、必要のない手術を受ける患者さんが減らせると思ったからです。

 

私の外来には「手術を受けたのに、かゆみが治らない!プンプンと言う患者さんが大勢来られます。

 

かゆみを治す手術なんてありません。

 

どうか手術の前によ〜く考えて下さいね。

 

私のブログが「考えるきっかけ」になれば嬉しいです。

 

もちろん肛門のかゆみは「肛門瘙痒症」だけじゃありません。

 

湿疹だと思ってたら皮膚癌だった・・・ガーンという悲しいケースもありますので、こちらの「まとめ記事」をお読み下さい↓↓

 

おしり(肛門)のかゆみ〜肛門そう痒症、痔のかゆみ、肛門の皮膚病について〜

 

 

診療所のセラピードッグ「ラブ」トイプ-アプリコット
今日は手術日
患者さんの目の前にはラブが居ますトイプードル

ラブを触りながら手術を受けて頂いていますキラキラ

犬が苦手な方はラブは付き添いません

でもラブだけは大丈夫っていう

患者さんが多いですらぶ②

 

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