どこを切ったか分からないくらいキレイです(*^_^*) | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

うちの診療所の方針は

なるべく切らずに治す

というものですが、

今スグ切った方がいい痔「肛門周囲膿瘍」だけは別です。

溜まっている膿をしっかり出してしまえば

嘘のように痛みも楽になりますし

切ったところもキレイに治ってしまいます。

膿が溜まってピンポン玉大に腫れ上がってしまった若い女性患者さんの切開排膿をしました。

痛くなってから相当我慢していたようで、歩くのもつらそうにして来られました。

ちょっと熱もあります。

切開するとドドーッとコップ1杯くらいの膿が出ました。

腫れが結構大きかったので、大きく切開をしました。

「切開創が小さいと膿が十分に出せないどころか、かえって傷が瘢痕になってきたなく治る」

という師匠の教えを忠実に守り、私はいつもしっかり切開創を作ります。

結構大きな傷です。

その傷を見た時は患者さんもショックを受けられることも多いのですが

数週間後、治ってみると、どこを切ったか分からないくらいキレイになってますキラキラ


「切ってもらったあとに自分のオシリを見てショックを受けたんですけど、

こんなにキレイに治るんですね!感動です!」



と嬉しそうに言われました顔

あんなに大きな傷だったのに不思議ですね。

でも実は自分なりに工夫していることがもう一つあります。

私は肛門科医に転身する前に皮膚科医をしていたのですが

皮膚科の手術の時の基本も取り入れるようにしています。

それは

できるだけシワにそってメスを入れる

というものです。

シワに沿って傷を作れば、治ったあとに目立たないんです。

皮膚科医時代には顔のホクロなどを切除することもやっていたので

傷をキレイに治すことを常に意識していました。

肛門だって同じです。

人に見せない場所とは言え、女性にとったら少しでも見た目をキレイにしたいはず。

だから痔の手術でも「美容的にも美しいこと」にこだわっています。

切開排膿に関しては「ド派手な傷ほどキレイに治る」ことを身をもって体験しているので

しっかりと切開創を作っています。

セカンドオピニオンとして切開排膿のやり直しで来られる患者さんのオシリを見ていつも思うのですが、

みんな傷が小さいんです・・・

だから十分膿が出きってないし

傷が瘢痕になって治るんです。

きっと患者さんのことを思って傷を小さくされたんだろうなぁって思います。

教科書には書いてないですもんね。

だから、どの施設で誰に教わったかは肛門科医にとってはすごく大切。

私は本当に良い師匠に恵まれたと思います。

二人の師匠からは良い手術をたくさん見せて頂きました。


これからも

どこを切ったか分からないくらいキレイなオシリを目指して技術を磨いていきたいと思いますかお


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診療所のセラピードッグ「ラブ」
寒いので診察室でも
毛布をかぶっています
こうしてじっとしてたら
犬が居ることに気付かない患者さんもえへへ…