「寝だめ」のススメ | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

第360号
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最近、患者さんをみていて思うのが

睡眠不足の人が多いな~
睡眠時間が短い人が多いな~


ということです。

毎日仕事で帰りが遅い人が多いですから仕方ないのですが、平日の睡眠時間が4~5時間という人も多いですね。

これじゃあ便秘にもなりますし、うつ病パニック障害にもなりますよ。

私の外来には痔の人が来られてますが、うつ病・パニック障害・自己臭恐怖症・不安神経症などの疾患をかかえている方もたくさん来られています。

私は精神科医ではないので専門的なことは分かりませんが、

そのような心の病気を抱えている患者さんに共通していることがいくつかあることに気付きました。

1つは睡眠不足です。もう一つは食生活の乱れによる栄養不良です。

今日は睡眠について書きますね。

そのような心の病を抱えている方は不眠症も伴っていることが多いので、ある意味仕方ない一面もありますが、とにかくまじめで責任感の強い方が多いので、仕事でも一生懸命、家に帰っても家事を完璧にこなし、やることがいっぱいあるんです。

だから夜遅くまで起きて家のことをやって、朝は早くから起きて家事をこなしてるんです。

夜は1時~2時頃に寝て朝は5時頃起床

という女性も多いです。

ナマケモノの私には考えられない(-_-;)

これを毎日続けたら体がクタクタになっちゃいますよ。

でもご本人は気付いておられません。

いや、気付いているけれどあえてそうしている・・・という人もいます。

自分はまだまだ・・・
全然ちゃんと出来てない
もっと頑張らないと・・・


と思ってる方も多いです。

もう十分ですよ
すごく頑張ってますよ
私にはとてもじゃないけど真似できないですよ


って言うのですが、ご本人は自分にOKを出しません。

もっと!もっと!

なんです。

私はカウンセラーでもセラピストでもないので、適切なアドバイスも出来ないのですが、それでもゆっくりと患者さんの話を聞くことだけは出来ます。

そして別に何も解決してないのに

先生と話してると元気が出てきました
気持ちが明るくなりました
ありがとうございます


と言って笑顔で帰って行かれる患者さんもおられ、「吐き出す」ことの大切さを感じています。

中にはたくさん涙を流して帰られる患者さんもおられます。

痔や便秘で通ってこられてるんですが、オシリの診察をしてる時間よりも患者さんの話を聞いている時間の方が長いですね^_^;

このような患者さんたちにオススメしているのが「寝だめ」です。

平日は仕事もあるし、決まった時間に起きなければならないので仕方ないです。

でも、お休みの日は寝たいだけ寝て下さい。

出来れば目覚ましを鳴らさずに。

早く目が覚めてしまった時は「二度寝」をオススメします。

思っている以上に体は疲れています。

たとえ熟睡出来なくても、布団の上で横になって目を閉じるだけでも疲れは随分取れます。

休みの日に昼まで寝てしまうと体内時計が狂ってかえってしんどくなる

という意見もあるでしょう。

それを否定するつもりは全くありません。

私もそう考えて休みの日にもいつもと同じ時間に起きるようにしたことがありました。

でも・・・

それだと平日の疲れが取れないんです(;。;)

疲れが取れないまま月曜日を迎えると、さらにしんどくなり体調を崩してしまいました。

だから私は休みの日は寝たいだけ寝るようにしてます。

その方が体調がいいからです。

体が疲れてる時っていつまでも寝れますよ^_^;

そして疲れが取れて体力が充実してきたら「こんなに寝てられない~!」ってなります^_^;

現代人って

こうするべき
この方が健康的

と理屈で納得してマインドで体をコントロールしようとする人が多いですが、

私はもっと体の声に耳を傾け、素直に体の言うことをきいた方がいいのにって思います。

だから私は体の欲求に従って寝るようにしてます。

朝も夜も^_^;

あ~もうダメ!
目がショボショボ・・・


ってなったら夜早くても寝る!

まだ眠い・・・
起きたくない~


って思ったら寝る!
(平日はダメですけどね^_^;)

一度、心ゆくまで寝てみませんか?

体も心もスッキリするかもしれませんよ(*^_^*)


普段睡眠不足の人には

休日の「寝だめ」をオススメします。

何も考えず

寝たいだけ寝てみて下さい(*^_^*)


blog354

診療所のセラピードッグ「ラブ」
左端がラブです
犬は1日の半分寝て過ごします
時々うらやましくなります^_^;