セカンドオピニオンで来られる患者さんの中には、遠慮して自分の意見を言わないようにしている人を時々見かけます。
萎縮してしまって、まるで何かに怯えたようなそぶりをする人までいます。
よほど前の先生が怖かったんでしょうか^_^;
特に手術を勧められていたり、既に手術を受けてしまっている場合は、その傾向が強いです。
前の先生にも悪いし、違う施設にかかってるのに、別の先生に手術受けてるから、私にも悪いって思われてるんでしょうか・・・。
前の先生にも私にも気を遣われる人がいます。
でも私は患者さんの気持ちを大切にしたいので、どんな人にも必ず
あなたはどうしたいのか
と尋ねます。
すると
「自分の希望を言ってもいいんですか・・・?」
と遠慮がちに訊いてこられるんです。
「もちろんですよ。あなたがどうしたいかが一番大切ですから。手術したくないっていうのであれば、手術しなくても治す方法を一生懸命考えますよ。」
とお伝えすると
「そうなんですね・・・。前の先生には『切りたくない』って言ったらすごく怒られたので・・・。『こんな状態なのに治るわけないだろ』って・・・。治す気がないのに、どうしてここに来たんだって言われて・・・。」
とハラハラと涙を流されました。
すごく怯えて怖がっておられたんです(;。;)
診療所のセラピードッグ「ラブ」
右側がラブです♥
犬のようちえんでトレーニング中
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もちろん中には手術をしないと治せない痔もあります。
ですが、痔はどこまでいっても「良性疾患」です。
癌と違って放置しても死ぬことはありませんし、今日明日に手術をしなければならないという緊急性もありません。
患者さんが必要としなければ、患者さんが望まなければ、手術を今スグしなくてもいいんです。
あとで手術したからって手遅れになりません。
だから患者さんの気持ちを尋ねるんです。
そしてなるべくその希望に添うような治療を考えていきます。
もちろん、希望に添えないこともあります。
でも、それも患者さんに選んでもらっています。
私が決めるんじゃなくて患者さんに選んでもらうんです。
私の目指すゴールと患者さんの目指すゴールが同じであれば、私の提案と患者さんの望む治療が違っていても、どこかで折り合いを見つけることが出来ます。
だからゴールを確認します。
あなたはどうなればいいのか?
何がつらいのか?
ここ、スッゴク大切です。
ここで躓いてしまうと「治療してもらったのに良くならない」という結果になっちゃいます。
このことは以前の記事にも書きましたので是非読んで下さい。
『あなたが治したいと思っているモノ』と『先生が治そうとしているモノ』は一致してる?
だからちゃんと遠慮せずにたくさんお話しして欲しいんです。
あなたは何に困ってて
どうなれば快適で
そのためにどういう治療を望んでいるのか
だから遠慮せずに
あなたの希望を言っていいんですよ
だって自分の体のことでしょう?
あなたが決めていいんです。
最近では癌でも手術をしないという選択をする患者さんがいる時代ですよ。
ましてや「痔」です。
何もあせって手術を受けなくても死にません^_^;
いつでも、あとからでも手術は受けられます。
その場でスグに受けなくても大丈夫です(^_^)v
だから遠慮せずにちゃんと自分がどうしたいのか希望を伝えましょうね。
あなたは自分の希望をちゃんと先生に伝えていますか?
希望を聞いてくれる先生ですか?
その手術、本当に必要ですか?