意味わかりますか?
肛門科では「患者さんが治して欲しいと思っているモノ」と「医師が治療しようとしているモノ」が一致しないことがよくあるのです。
冗談じゃ無くて本当にあるんです。
例えば、「おなかが痛い」って言ってる人に目薬を出す先生はいませんよね?^_^;
「鼻水が出る」って言ってる人に胃薬を出す先生もいませんよね?^_^;
でもね。
肛門科ではよくあるんです。
例えば・・・
オシリが切れて痛いから、切れ痔を治そうと思って肛門科を受診した患者さん。
「中に小さなイボ痔がある」と言われて内痔核の手術を受けました。
でも内痔核の自覚症状はありません。
脱出してくることもなければ、腫れることもないし、まさか自分が「イボ痔(痔核)」だなんて思ってもみなかったそうです。
硬い便が出てオシリが切れて痛い、紙に血が付くのを何とかしたいと思って受診したそうです。
当然、手術しても「硬い便が出ても切れない肛門」を作れないから、硬い便が出れば切れて血が出るわけです。
困っている症状は何も治らない・・・
何のための手術だったのか・・・
内痔核と言われても、それが切れて痛いわけでも、そこから出血していたわけでもない・・・
「自分は『切れ痔』って思ってても、先生が『内痔核』って言ったら、そうなんだ・・・って思っちゃいますよ。だって自分の肛門を自分で見ることはできないわけですから」
と患者さんが言われていました。
また別の患者さんでは・・・
オシリがかゆくてたまらないから受診したのに、「中にイボ痔があるのでジオン注射が必要です」と言われてジオン注射を受けました。
イボ痔がかゆいのだと思って、ジオン注射を受けたらかゆみもなくなると期待して受けたのに、かゆみは全然治らない。
かゆみが無くならないんだったら注射療法を受けたくなかった・・・
と言われていました。
また別の患者さんでは・・・
尖圭コンジローマを治療しようと思って受診したのに「痔瘻があるので手術です」と言われたそうです。
でも痔瘻の症状は何もありません。
膿がたまって腫れたり、膿が出たり、何も困っている症状はなかったそうです。
コンジローマも治してもらえるのだろうと期待して手術を受けたのですが、コンジローマはそのままです。
当然、尖圭コンジローマはどんどん増殖してひどくなっていきました。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
蝶ネクタイをしてみました(*^_^*)
かわいいでしょ♥
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かわいいでしょ♥
また別の患者さんでは・・・
外痔核をきれいにしたいと思って手術を受けたのに内痔核だけ切除されて外痔核は残っていたり、
患者さんの訴えと医者が治療しようとしているモノが違っていることって意外と多いんです(-_-;)
患者さんにしたら
「手術したのにちっとも良くならない」
「なんで手術になったのかよく分からない」
となってしまうわけです(;。;)
だから私は患者さんに確認するようにしています。
あなたは何を、どうしたいのか?
何で困ってて、どうなれば快適なのか?
「出っぱりが気になるんです」という人には、実際に手で触ってもらって確認することもあります。
また「便を出すと出てくる」という人には、実際に排便してもらって出てきたモノを確認しています。
だってね。
患者さんが訴えている症状と、私たちが認識しているものが違ってることもあるからなんです。
だから、肛門科を受診するときは先生にちゃんと伝えましょうね。
そして確認してましょうね。
手術によって本当に困っている症状が無くなるのかを。
ある意味「手術したら絶対に治ります!」とか「手術したら良くなりますよ!」と断言する先生よりも、「やってみないと分からない」という先生の方が良心的かもしれません。
医療に絶対はないので、あまり過信せず、しっかりと自分が困っていることを伝えて、手術をすすめられたら、手術によって本当にそれが良くなるのかどうか確認して下さいね。
安易に受けた手術は往々にして後悔を生みます。
後悔しないためにもしっかりと訊いて、納得した上で手術を受けて下さいね。
あなたが治したいと思っている症状は何ですか?
あなたが治したいと思っているモノは本当に手術で無くなってますか?
そもそも手術によって治るのでしょうか?
受ける前に、しっかりと訊いて納得してから受けて下さいね。
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