「これをやったら絶対に良くなります!治ります!」
って言えないんですよね^_^;
患者さんにとったらキッパリと
「治りますよ!」
とか
「私が治してあげます!」
っていう先生の方がカッコイイみたいですけど、医療に「絶対」はないし、治すのは医者じゃなくて患者さん自身。
私たち医者に出来ることは治療のお手伝い。
患者さんの治癒力を邪魔しないようにすることが、実は一番大切なんだと私は最近思うようになりました。
だから「先生が治してくれる」と思っている人、すぐに結果を求める人は私は苦手です。
治療をお断りすることもあります^_^;
あと「名医病」の人も苦手かな^_^;
特にうちの院長(私の主人です^_^;)は「名医」という言葉がキライなんです^_^;
時々、
「ここで治療受けた人から先生は名医だって聞いたから来ました!」
って言う患者さんに、うちの院長が
「えっ?僕は名医じゃなくて迷医ですよ。名医がいいんだったら、もっと権威のある先生の所に行ったらどうですか?」
って患者さんに言っているのを横の診察室で聞いて、吹き出しそうになりました^_^;
でも、本当に迷うこと、多いですよ^_^;
だって人間の体って一人一人違いますもん。
オシリだって顔が違うように一人一人みんな違います。
だから肛門の病気って奥が深いんですけどね^_^;
診療所のセラピードッグ「ラブ」
セラピードッグのウエアが出来ました!
ステキでしょ♥
犬からも色々なことを教えてもらっています
セラピードッグのウエアが出来ました!
ステキでしょ♥
犬からも色々なことを教えてもらっています
うちの院長が東京の病院で研修生として勤務していた頃、故、隅越幸男先生が言われたそうです。
「いや~、僕は最近になってようやく、ちょっと肛門のことが分かるようになってきたよ^_^」
えっ?!
隅越先生がですか!!
と驚いたそうです。
隅越先生は教科書にも出てくるような超有名で超偉大な肛門科の先生です。
1型痔瘻とか2型痔瘻とか言う痔瘻の分類を作った人なんです。
隅越分類って言うんです。
そんな先生が引退直前におっしゃったんですよ。
隅越先生でも70歳で「ちょっと分かる」ようなことを、今の私たちが分かってるなんて口が裂けても言えません^_^;
まだまだです^_^;
頑張って追いつきたいです。
(一生かかっても追いつけないかもしれない -_-;)
隅越先生が私たちの結婚式の時におっしゃった言葉も忘れられないんですよね。
「奥さんは皮膚科医ですか!肛門と皮膚はね、すごく関連があるんですよ。是非とも皮膚科の知識を活かして肛門の勉強もして下さい」
と言われ、なんで皮膚科医の私が肛門も診るんだろう???って不思議に思ったことを思い出しました。
当時は、まさか自分が皮膚科医をやめて肛門科の世界に入るなんて、これっぽっちも思ってませんでしたから^_^;
人生、何があるか分かりませんね。
これも運命なんでしょうか^_^;
「運命」は「運ばれる命」と書くように、私は運ばれて今ここにいて、肛門科をやっているような気がします。
それが天命であれば、自分の役割をしっかり果たしたいと思います。
自分に何が出来るか?
どうしたら人に喜んでもらえるか?
何をすれば人の役に立てるのか?
日々、ずっと考えて診療をしています。
患者さんから
「先生の説明、スッゴク分かりやすい!本にしたらどうですか?」
と何度も言われることがあり、本じゃなくて無料でいろんな人に見てもらえるブログにしました(*^_^*)
役に立ってるかどうか分かりませんが、私が診察室で患者さんから教えてもらっていることをブログでお伝えしています。
もうこれで全部伝えきった!
と思ったら、突然、ブログをやめるかもしれません^_^;
あるいは
全然役に立ってない
と思ったらスグにやめるかもしれません^_^;
どんなことで悩んでいるのか
何がつらいのか
何を知りたいのか
何を勘違いしているのか
全部、診療で患者さんが教えてくれます。
それをこのブログでお伝えしています。
だからこのブログは患者さんの生の声、そのままの言葉で綴られています。
私にとったら患者さんが最高の教科書であり師匠でもあるのかもしれません^_^;
いつもいろんなコトを教えてもらったり、考えさせてもらったりして成長させてもらっています。
そんな患者さんたちに感謝です(*^_^*)
あなたは「名医」と「迷医」
どちらに診てもらいたいですか?
私たちは名医ではなく迷医です^_^;
いつも迷って考えて悩んで
患者さんと一緒に成長させてもらっています(*^_^*)