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うちの診療所には海外からも患者さんが来られます。
主に海外在住の日本人の方が多いのですが、
東南アジアからは外国人の方も来られています。
国はイギリス・フランス・ドイツなどのヨーロッパを始め、
アメリカ・カナダ・オーストラリア、カメルーンなどの中東などなど様々です。
そこで日本と外国のトイレ事情の違いに驚いたことがあります。
外国には「温水便座」がないんですよね^_^;
温水便座?
何?それ?
商品名で言うと
「ウォシュレット」「シャワレット」「シャワートイレ」などですね。
肛門や外陰部を洗うものです。
「おしり」とか「ビデ」とかボタンに書いてありますよね?
日本でも一昔前は存在しませんでしたが・・・。
私が小さい頃は水洗トイレではなく「ぼっとん便所」でした。
はい・・・
いわゆる「くみ取り式トイレ」ですね^_^;
すみません。汚い話題で・・・f(^ー^;
田舎育ちなので上下水道がない野山に囲まれた所で育ちました。
トイレットペーパーもなく、わら半紙のような四角い紙が積んであったのを覚えてます^_^;
その頃に排便後に肛門を洗浄したり、生理中に外陰部を洗浄したりする習慣はありませんでした。
ところが最近はどこに行っても温水便座が完備されているトイレが増えましたね。
駅のトイレにも付いてたりします。
そしてなぜか「痔にいい」ということで痔になってから購入した人も多いようです。
医療の現場でも「きれいにあらうように」と指導されるようになりました。
ところが・・・
洗いすぎによる障害が出てきたのです。
もう10年以上も前になりますが「温水便座症候群」という病名が提唱され「洗いすぎないように」という指導方針に変わりました。
洗いすぎによる色々な症状が出たんですね。
今までと全く逆のことを言い始めたのです。
医療従事者も患者さんもとまどったことでしょう。
そして最近になってもまだ「きれいに洗う方が良い」と思い込んでいる方も多いです。
だから洗いすぎによる症状で来院される患者さんが後を絶ちません。
結構たくさん来られています。
診療所のセラピードッグ「ラブ」
「犬のようちえん」でカスタネットを叩く練習もしています。
タンバリンよりもこっちのほうがいいみたい(*^_^*)
「犬のようちえん」でカスタネットを叩く練習もしています。
タンバリンよりもこっちのほうがいいみたい(*^_^*)
洗いすぎで皮膚がぼろぼろになっていたり、
水圧を強くして洗浄して切れ痔を作っていたり、
かゆみやヒリヒリ、ベタベタなどの症状があったり、
様々な症状があります。
こういった症状は海外から来られる患者さんには見られません。
だって温水便座がないんです。
洗えないんですよ。
だから皮膚はボロボロになっていません。
日本人だけです。
「洗う=清潔」というイメージがあるのでしょうか。
オシリに限らず手も顔も体も日本人はよく洗います。
毎日お風呂に入って体を石鹸やボディソープで洗うのが普通になってますよね?
シャンプーだって毎日している人が多いですよね?
下手したら朝シャンまでして1日2回シャワーしている人もいます。
皮膚科でも洗いすぎによる弊害を指摘していました。
洗いすぎると皮膚を守ってくれている皮脂膜がとれてしまってバリアーがなくなります。
そうすると乾燥したり、かゆくなったり、フケのような皮がポロポロとむけたりします。
オシリも同じです。
洗いすぎると良くないんです。
特に肛門周囲の皮膚は目の周りと同じくらい薄いです。
とってもデリケートな部分です。
そこにシャワーを直撃すると皮膚は簡単にダメージを受けてしまいます。
目の周りにシャワーを直撃したり、ゴシゴシこすって拭いたりしませんよね?
オシリも同じです。
目の周りのケアをするようにやさしく拭いて、洗いすぎないようにしましょう。
また困ったことに洗う習慣が当たり前になってしまうと、温水便座の付いてないトイレで用を足すのがいやになり、トイレを我慢するようになったりもします。
そうして便秘まで作っちゃいます。
温水便座の水圧を強くしてませんか?
温水便座の温度を高くしてませんか?
温水便座で5秒以上洗ってませんか?
温風を当てて肛門を乾燥していませんか?
温水便座の温水で刺激して排便していませんか?
もし一つでも思いたることがあれば注意です。
症状が出る前に使い方を改めましょう。
水圧は一番弱くして
水温も一番低くして
洗浄時間は5秒以内に
温風乾燥はしない
それだけでも随分違います。
一度ためしてみてください。
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