未来のないSI事業、下請け業者から抜け出す良いチャンス(2/3)
ノーコード時代の成功の元手は、SI事業の経験とノウハウ
前述したように、ポストコロナ時代には、中小SI事業体やWEBエージェンシー事業者には、かつては想像もつかない巨大な市場と成功の機会が開かれている。
そのような機会を活用して、成功を収める最も重要な基礎は、これまで数多くのSI プロジェクトを遂行しながら蓄積した業務分析やプロセスの設計に関わる経験とノウハウであると言える。 この基礎を基にノーコード技術を活用すれば、今日すべての顧客企業の最高革新手段であるアプリを最も安く、迅速かつうまく作り、供給できる力量を確保することになる。
顧客は、自社が現在行っている業務を、人とは比べ物にならないほど早く、安く、強力なコンピューティングパワーを活用して、仕事を処理する主体や処理方法、手続きを革新的に改善したくて、プログラムの制作を依頼しているのである。 ところが、その任務を依頼された人が該当業種や業務に知識がない状態で、ユーザーの要求だけを聞いてやっと理解した状態で、どのように革新的改善効果を発揮するアプリを作ることができるのだろうか。
したがって、ノーコード技術体制では、以前のようにユーザが提起する要求事項を聞き、要求通りにプログラムを制作する受動的な役割では生存しにくい。 ノーコード技術体制において、他の業者と差別化する最も効果的な戦略は、自社がこれから注力する産業および業種、特化する業務領域(生産、物流、流通、セールス、マーケティング等)を優先的に選択し、当該分野についての業務知識やノウハウを熱心に学習して確保することである。
従来のコーディング外注事業体制では、開発者が当該分野に事前知識がほとんどない状態で、業務に係る知識は発注者や 設計者に依存してきた。 しかし、ノーコード技術体制では、開発者の役割がコーディング作業ではなく、対象業務を分析·設計することが主業務であるため、事前に十分な業務知識とノウハウを備えることが必須の要件となる。
そのように特定の業種や業務についての豊富な知識やノウハウを確保し、ノーコーディング技術まで身につけることになれば、従来のように単なる反復コーディング作業を代行する労働者ではなく、膨大な付加価値を生み出す役割を果たすイノベーターやコンサルティング企業に成長できるようになる
今後ソフトウェア市場で最も脚光を浴びる事業モデルの一つが、そのようにビジネスプロセスを革新する専門企業といえる。 そのような企業は、特定業種や業務領域に対する深い理解と体系的な知識を持ち、ノーコード技術を活用して顧客企業の経営体系と競争力の水準を改善する役割をするだろう。
万一、プログラム開発下請業を営む中小SI企業やWEBエージェンシー事業者が、オープンマインドでノーコード技術を受け入れ、役職員と一丸となって特定産業分野の業務知識やノウハウを学びながら変身を試みれば、従来と比べ物にならないほど高いレベルの補償も受けられるし、今最中の顧客企業のデジタル変革事業とあいまって仕事も溢れ、大きな成功の機会をつかむこともできるだろう。
ノーコード技術ジャーナルは下記のような順序で記述されています。
最も良い方法は順番に読むことを推奨します。