(406)リハビリには3種類ある | 大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

大阪肛門科診療所 院長 佐々木いわおブログ──『過ぎたるは及ばざるにしかずだよ、佐々木君』

「切りすぎた肛門は元には戻せないんだよ・・」故隅越幸男先生の言葉をいつも心の真ん中に置いて「切りすぎない手術」「切らない肛門診療」を追求する肛門科専門医が、手術のこと、治療のこと、日常のことを、綴ります。

大変恥ずかしながら、

入院するまで

私は知りませんでした。

リハビリには3種類あるのです。
 

  • 理学療法(基本動作)
  • 作業療法(細かい動作)
  • 言語療法(口、耳と嚥下)

カッコの中は大まかな役割です。


理学療法と作業療法の違いは、

大きな動作

例えば「歩く」は理学療法

細かい動作

例えば「箸を持つ」、「鉛筆を持つ」

作業療法となります。

施設によっては、

理学療法が足のリハビリ、

作業療法は手のリハビリ

と言っているところもあるようです。

理学療法と作業療法は、

重なる部分もありますが、

分業してより専門的に行うのが

確かに合理的ですね。

 


そして言語療法は、

言語嚥下と言う2つの機能を

カバーします。

ここで聞き慣れないのは

嚥下という言葉でしょう。

嚥下は「えんげ」と読みます。
飲み込む機能のことです。

人間は飲み込む際に、

食べ物が口にあるときは

意識下にコントロールしますが、

喉を過ぎると無意識のコントロールです。

にもかかわらず、

一旦飲み込んだものは

自動的に胃袋にまで到達します。

これは食道が飲み込んだものを

先へ先へ送る仕事を

してくれているのです。

脳出血の場合、この嚥下機能が

障害を受ける場合があります。

言語療法を行う言語聴覚士は、

(なぜか嚥下が名前に入ってませんが)

とても専門的ですね。



さて私の場合、

脳出血を発症し入院してから4日目に、

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

それぞれ来てくれました。

最初に来たのは理学療法士さん。
初日は右足の曲げ伸ばしをしてもらう

ところから始めました。
何日か経つと、

少しずつ自分で動かすようになりました。

次に来たのは、作業療法士さんでした。
「まず、車椅子に乗って外に出ましょう」
と言って、

病院の3階(だったっけ?)のベランダ庭園に

連れて行ってくれました。
初日はこんな風でしたが、

右腕のリハビリを徐々に開始していきました。
私の場合、細かい作業どころか

右手は全く動きませんでしたから、

関節が固まるのを防ぐため、

腕や肩を動かしてくれていました。

言語聴覚士さんとは、

普通に話をしていました
普通に話すことで、

私の障害の程度を図っていたのだと思います。
そうすることがストレス発散にもなっていました。

私は入院してから2週間少しで

リハビリ病院に転院したのですが、

それまでのリハビリはこんな感じでした。

転院後のリハビリは、

ずいぶん様子が変わりました。

その話は、また今度。