日本自動車工業会(自工会)は17日、2011年の国内新車販売が前年比9.9%減の446万5千台になるとの見通しを発表した。世界的な景気後退で販売が急減した09年(9.3%減)より下げ幅は大きい。エコカー補助金の終了による販売の反動減が続き、1977年(419万台)以来、34年ぶりの低水準を予想している。

 10年の販売台数は、前年比7.5%増の495万6千台の見通し。エコカー補助金が押し上げたが、9月上旬の補助金打ち切りで減速。10月以降は前年比2割以上の減少が続き、500万台には届かない見通しだ。

 11年は、価格や維持費の安さで需要が根強い軽自動車は前年比3.6%減の165万7千台と減少幅が小さいが、軽自動車以外の自動車は、同13.3%減の280万8千台の見込み。

 自工会の志賀俊之会長(日産自動車最高執行責任者)は17日の会見で、「厳しい状況だが、新車投入に加えて、エコカー減税が続いていることをPRして、秋以降は前年比プラスにしたい」と述べた。

 国内の新車販売は、バブル期の90年に777万台となってからは減少傾向が続いている。09年は460万台で、31年ぶりに500万台を下回った。
 トヨタ自動車が2011年の世界生産台数(ダイハツ工業、日野自動車を除く)の計画を下方修正し、8月時点より約20万台少ない780万台程度にする見通しとなった。国内市場でエコカー補助金終了後の低迷が長引き、米国販売も短期的には上向かないと判断した。3年連続で800万台を下回る見込みだ。

 トヨタは8月時点で、11年の世界生産台数を804万台とする案を、主な部品メーカーに示していた。自動車産業は国内経済に与える影響が大きく、最大手の生産の伸び悩みで、景気の回復ペースに減速感が強まる可能性がある。

 トヨタの世界生産台数は、ピークの07年は850万台を超えたが、リーマン・ショックの影響で09年には637万台まで減少。今年は750万台程度と上向きつつある。

 だが、国内はエコカー補助金の終了後、トヨタの新車受注は前年の3割以上も下回っている。

 主力の米国市場でも、11月の新車販売は前年同月比7.3%減と、日米大手6社の中で唯一の減少。円高で悪化した輸出採算を改善するため、値上げしたり、販売奨励金を減らしたりしたためだ。大規模リコールの影響もある。

 中国やインドなど新興国市場での販売は伸びているが、全体に占める割合はまだ小さい。当面は、日米での低迷を補えないとみて、計画を下方修正する。

 12年には新興国を中心に販売が伸び、世界生産も800万台に回復するとみている。