自動車大手が25日発表した6月の国内生産台数は、8社のうち2社が前年同月を上回り、残る6社も減少幅が縮小した。東日本大震災後の部品不足による落ち込みからの回復が鮮明だ。

 5月に前年比増に転じた日産自動車と三菱自動車は、6月も増えた。5月は前年比で半減したトヨタ自動車も、6月は2割程度の落ち込みにとどまった。マツダやダイハツ工業もほぼ前年並みとなった。

 震災前から比較的多くの部品を調達していた日産や、中部地方より西に生産拠点を置き、部品調達先も西日本に多いメーカーの回復が早い。

 関東に拠点があるホンダや富士重工業の落ち込みは大きいが、ホンダは6月下旬から通常の生産水準に戻り、富士重も7月から前年の8割のペースとなる見通しだ。

 大手各社は減産分を取り戻すため、年度後半にかけて増産する。今月から一部メーカーが休日出勤を始め、増産に合わせて期間従業員も増やしている。

 トヨタ自動車が、子会社のダイハツ工業のOEM(相手先ブランドによる生産)供給による新型軽自動車を9月26日から発売することが22日、わかった。ダイハツのワゴン型軽乗用車「ムーヴコンテ」をトヨタブランドで発売する。

 ダイハツの軽商用車「ハイゼット」のOEM供給も受け、12月から販売する方針だ。3車種を「トヨタ」ブランドで売る方針で、残るもう1車種は年内に決める。軽自動車に力を入れるダイハツとのすみ分けに配慮して、2011年度の販売目標は計約1万台とやや控えめだ。

 カローラ店とネッツ店で扱う。東北や九州など軽自動車の比率が高い地域ではトヨタ店、トヨペット店でも販売する。

 トヨタ自動車が2011年度の世界生産計画を、6月時点の計画より4%増の770万台に上方修正したことが分かった。部品調達網の回復に伴うもので、最大4千人の期間従業員の募集も再開した。東日本大震災による減産分の巻き返しを急ぐ。

 震災前にたてた11年度の当初計画は前年度実績比7%増の784万台。この水準には届いていないが、6月に公表した計画の739万台(国内303万台、海外436万台)を4%上回る。全車種を顧客の注文に応じて生産できる「完全正常化」は10月に見込む。