ニューヨーク国際自動車ショーが6日、開幕した。米国の消費者にもガソリン高への不安が広がっており、小型車など燃費のよいモデルの売れ行きが好調だ。さらに販売を拡大するため、各社とも今度は高級車や中・大型車に低燃費のモデルを投入する考えだ。

 一般公開に先立ち、4~5日に報道関係者などに公開された。ショーには世界の約35社が参加し、10日間で100万人以上の来場が見込まれている。

 注目を集めたのは、日産自動車の中型セダン「アルティマ」の新型車。従来モデルより燃費を2割近く改善した。中型車の分野でも燃費のよさをアピールし、買い替え需要をねらう。
 トヨタ自動車は5日、北米市場向けの中型セダン「アバロン」の新モデルを発表した。デザインから開発、生産までの全過程を米国で初めて手がけた。日本で車を開発して、部品調達や生産だけ現地化する手法では市場の変化に対応しきれないとみて、トヨタはこうした現地開発・生産を各地で加速させる方針。

 アバロンはニューヨーク国際自動車ショーで披露された。米国で発売するトヨタブランドの最高級セダンで、今年後半に発売する。

 全過程で米国人の現地チームが主導した。特にデザインを重視し、座る位置を低めにして頭上の空間を広くするなどの工夫をした。
 2011年度の国内新車販売ランキング(軽自動車含む)は、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」(31万484台)が3年連続で首位だった。上位10車種のうちHVモデルがある車種と軽自動車が8車種を占めた。

 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が5日、発表した。乗用車の新車販売全体に占めるHVの割合は約16%と過去最高を記録。昨年末に復活したエコカー補助金も追い風となり、低燃費・小型車志向が鮮明になった。

 毎月のランキングで、プリウスは昨年4~5月にホンダの小型車「フィット」やスズキの軽「ワゴンR」に首位を譲った。だが、5月中旬にワゴン型の「プリウスα」を投入して巻き返し、6月から10カ月連続で首位を守った。HVモデルが販売の半分を占めるフィットが2位、4割弱を占めるホンダの「フリード」も10位に入った。