前置胎盤は、手術中の多量出血にも悩まされます。手術中には悩んでいる場合ではないので、あらかじめ十分な準備が必要です
帝王切開は、通常、子宮下部横切開といって、子宮の下ほうを横に切って行います。(この切開は子宮の話です。皮膚は縦に切ったり、横に切ったりありますが、そのことではありません。)
下部横切開するのは、子宮の下の方は伸びて薄くなっているので厚く切らなくて良いことや、赤ちゃんを出すのに、子宮口近くを切開しているので、普通の経腟分娩に近い形で赤ちゃんや胎盤を出せるからです。
しかし、前置胎盤では、子宮の下の方に胎盤があるので、その切る場所近くに胎盤がいるのです。
胎盤には、ご存じの通り多量の血液が循環しています。
また、胎盤近くの子宮壁を走る血管もそこに多くの血液が集まってきているために、大変太く怒脹しているものです。
そんな血管が累々としている子宮壁に切開を入れるので、当然多量出血になります。
敢えて、そういった子宮下部に切開を入れるのを避けることもあります。
子宮の上の方で切開を入れることもあります。
そういう場合でも子宮の壁が厚いので、切る部分が深く大きくなるために、出血が通常より多くなります。
いずれにしても、前置胎盤の帝王切開は出血が多くなってしまうのです。
速やかに、切開を入れ赤ちゃんを出し、速やかに縫合しなければなりません。
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